部下のやる気をなくす上司のやってはいけない質問とは【がんばれ建設1813】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2021年7月30日
NO1813
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今日の一言
「質問で攻撃するな」
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上司は、部下に質問する機会が多いです。
そのときに部下にしてはいけない質問の仕方を7つを紹介しましょう。
言葉の使い方を変えることで、自分の考えを押しつけず、
周囲の考えに関心を持つことができます。
そのことで、部下のやる気を高め、活性化した社風をつくることができます。
それでは、やってはいけない7つの質問を順に紹介しましょう。
1)くどい質問
例:「図面作成はどのくらい終わった?ミスはないだろうな?
以前の図面でミスが多かったので確認しておきたいんだ」
「くどい質問」をする人は、言い方を変えて同じ質問を何度も繰り返したり、
問題点だと思っている部分を何度も掘り下げたりします。
質問は一度に1つとし、質問したら口を閉ざすことが重要です。
2)誘導尋問
例:「君が提案したその工法のデメリットについて考えたことはあるのか?」
誘導尋問は、相手が間違っている、あるいは自分は正解を知っている
という思いから生まれます。
「なるほど、おもしろい提案だな」
などと、自分ではなく、相手が正しいかもしれないという前提にもとづいて、
質問を投げかけるべきです。
3)「理由」を問う質問
例:「なぜその工法で施工したいと思う?」
「なぜ」と聞かれると、相手は身構えます。
また、あなたが「その工法」に反対だと思っていることも相手に伝わります。
こういう場合は、
「その工法ついてもっと詳しく聞かせてほしい」
と言うのが良いです。
4)ダーティーな質問
例;「協力会社のA社が、現場で監督のいうことと聞かないんです」
と部下からの相談に対して
「君は、A社に強く指示する勇気はないのか?」
と尋ねるのがダーティーな質問です。
面と向かって強く指示することが善であるという前提で、
質問という形を通じて「勇気が足りない」と相手に主張している点がダーティーです。
「どのように指示すると、協力会社がやる気になってもらえると思う?」
と尋ねるとよいでしょう。
5)はい、いいえを問う質問
例:「その工法で本当にうまくいくのか?」
この質問は、相手の反応を「はい」「いいえ」のどちらかに限定します。
「はい」という返事を引き出すことで、答えた側に成功の責任を負わせているのです。
二択の質問はやめて、「何」や「どう」という言葉を使って質問するとよいです。
「その工法が成功するためには何が必要なんだ?」
「どうすればその工法は成功すると思う?」
と聞くと良いでしょう。
6)自分を肯定する質問
例:「この協力会社を採用していいな?」
同意を無理にでも得たい、すでに下した決断が正しいと思わせたいという動機が潜んでいます。
「この協力会社を採用する場合、何か留意すべきことはないだろうか?」
のように、自分の意見を肯定するするのではなく、
質問を通じてその意見を高めることを目指すとよいです。
7)攻撃的な質問
例:「所長のいう工法は良くないと思います」
と言われたとたんに、
「ではどうすれば良いんだ?」
このような切り返し方では、責めていると受け止められます。
このような場合には、現在、過去、未来の順に聞きます。
現在「どうしてこの工法が良くないと思う?」
過去「この工法がうまくいかなかった経験はあるか?」
未来「他のどういう方法がいいだろう?」
これら7つの質問は、部下にとっては「パワハラ」と感じられることもあります。
そして、そのうち、上司に意見を言わなくなるでしょう。
上司、先輩に当たる方は気をつけたいものです。
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【編集後記】
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