社長ブログ

施工検討会と予算検討会はやり方を変えよ【がんばれ建設1859】

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がんばれ建設 
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2021年10月20日
NO1859

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今日の一言
「会議の生産性」
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会議の生産性を上げることは、

建設会社にとって重要なことです。

建設会社でよく行われる会議に「施工検討会」と

「予算検討会」があります。

「施工検討会」とは、工事を受注した後、

できるだけ早い時期に行います。

そしてできるだけ多くの施工アイデアを出し、

品質、原価、工程、安全、環境に対して有利となる

施工方法を検討する会議です。

一方「予算検討会」とは、実行予算を決める会議です。

協力会社への発注金額が妥当か、

どの協力会社に発注するのか、現場経費は妥当かを

決定する会議です。

「施工検討会」のダメパターン

このような施工検討会をよく見かけます。

部長から「何か良い施工アイデアを出せ!」

と言われて、会議室がシーンとなってしまう。

そのあと、勇気を出して発言しても

否定されてしまうのです。

「○○工法がよいと思います」

と若手のメンバーがアイデアを出すと、

「それは品質はよくなるけど原価が高いからだめ」

と課長がダメ出し。

「では、施工設備を大きくするとどうでしょうか」

と他のメンバーが勇気を出してアイデアを出したのに

「それは安全上問題がある」

と間髪入れずに課長が返す。

だんだんと発言数が減り、アイデアが

採用されることもないので、

次の会議に持ち越されるといったパターンです。

このような進め方では、アイデアを出す人は

いなくなります。

施工アイデアを出す施工検討会では、

アイデアの量にこだわります。

「何か良いアイデアを出せ!」ではなく、

「何でもいからアイデアを出してみよう」と問いかけ、

最初に「くだらない意見」を取り上げるのです。

そして最初の意見に対して称賛や歓迎のコメントをすれば、

参加者は「そんなアイデアでもいいのか」と思い、

次々にアイデアが出るようになります。

施工検討会の仕切りをするのは、部課長が行うのではなく、

将来のリーダー候補に指名したり、毎回ローテーションすることで

チーム力を高めることもできます。

「予算検討会」のダメパターン

「予算検討会」では発注する協力会社や

その金額などを決めなければなりません。

それなのに「検討します」と言ったり

「うーん」と考えこんでいるようではダメです。

決定権がある人が参加しておらず、その場で決められ

ないのもダメです。

「予算検討会」で重要なのは、決定すべき人が

必ず参加し、必要最低限の人数で開催することです。

まず会議の冒頭で決め方を決めて、

進めていくことで結論が出ます。

多数決なのか、投資対効果で決めるのか、

実現可能性を優先すべきなのか、

それとも最も上級職の人が決めるべきなのか

といったことをはじめに決めてから

「予算検討会」を進めます。

このように進めれば結論が出ます。

「施工検討会」のようにアイデアを出す会議

「予算検討会」のように決定する会議

を明確に分け、生産性の高い会議運営をしたいものです。

『AI分析でわかった トップ5%リーダーの習慣』

越川 慎司著を一部参考にしました。