条件が悪い工事を担当することはなぜチャンスなのか【がんばれ建設1875】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2021年11月15日
NO1875
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今日の一言
「ピンチはチャンス」
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ゼネコン熊谷組での若手社員のころ。
上司から、「トンネル工事を担当せよ」と言われました。
それまで、ダムや排水機場などの明かり工事しか経験
がなかったので、とても不安でした。
しかも、かなりの山奥の工事現場で子どもがまだ幼か
たため、単身赴任することにも問題の一つでした。
「無理です」と言おうとしましたが、そのとき、ある
先輩がこう言いました。
「降籏、すべてがチャンスなんだぞ」
未経験の工事が一体なぜチャンスなのか。
先輩はさらにこう言ったのです。
「自分にとって得意な仕事ばかりをやっていても、
それは君にとってチャンスではない。
一流の技術者は、苦手な仕事がまわってきたときに
『これをどうしたらチャンスにできるだろうか?』
と考えるんだ」
私はこの問いに
「未経験だったトンネル工事を経験できる」
「単身赴任のため時間的余裕ができるので技術士の
勉強ができる」
と考え受けることにしました。
このとき先輩が発してくれた「問い」によって、私の
中で目の前の仕事に対する意識、大げさに言えば世界
観がガラッと転換したのです。
トンネル工事を経験したことは、今の仕事に大いに
役立っていますし、このときに技術士資格を取得し
たことは私の財産です。
やったことがない工事、予算・工程が厳しい工事
近隣の協力が得られない工事など、条件が厳しい仕事
を担当せよと言われると、つい「嫌だ」「どうして?」
とネガティブにとらえてしまいがちです。
しかし、そうした状況になったときこそ
「これに意味があるとすれば何だろう?」
「ここから何を学べるだろうか?」
という問いをすることで、その場では思ってもみない
先々のチャンスをたぐり寄せることができるのです。
『マッキンゼーで叩き込まれた「問い」の力』
大嶋祥誉著 を一部参考にしました。
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【編集後記】
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現場代理人育成6か月コースが終了しました。
6月から6ヶ月間かけて学ぶコースで、
ハタ コンサルタント株式会社の看板コースです。
6ヶ月間ともに学んだ仲間ですから、晴れ晴れと
しながらも、別れ惜しい様子でした。
これからのご活躍を祈っています。
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