社長ブログ

弱音吐く、すぐ泣くリーダーが業績を上げる極意とは【がんばれ建設1885】

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がんばれ建設 
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2021年11月30日
NO1885

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今日の一言
「応援されるリーダー」
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経営者、経営幹部はもちろんのこと、現場代理人にも

リーダーシップが必要です。

そして、リーダーは強くあらねばならない、と思って

いる人が多いでしょう。

部下に弱みを見せるなんてもってのほか、つねに模範

とならなければいけない。

それが理想のリーダーである、と。

しかし、すべてのリーダーがこのような模範像で

いられるのでしょうか。

力強いリーダーをやれる人はやるにこしたことはあり

ません。

しかし、無理に自分に合わないリーダーを演じてみて

も、すぐにボロが出てしまいます。

むしろ今時は自分の弱さを包み隠さず見せたほうが、

部下の共感を得られるケースが多いのです。

ときには弱さや涙を見せる、そんなリーダーでもいい

かもしれません。

日本の歴史上にもそういうリーダーシップを発揮して

成功した例がいくつもありました。

室町幕府の創設者・足利尊氏はその好例といっていい

でしょう。

足利尊氏のことを、鎌倉幕府を打倒して室町幕府を創

始した力強いリーダーだ、と思い込んでいる人は今も

多いようです。

ところが実像はその真逆といってよく、彼は生来、気

が弱いダメな人でした。

困難に直面すると不安を隠しません。

泣き出します。

ひどいときは「腹を切る」「私は死ぬ」といって、周

囲を困らせました。

それでも家臣たちは尊氏を見捨てませんでした。

彼のダメな部分が可愛く見えたのかもしれません。

尊氏よりも能力の高かった弟の直義や、優秀な重臣の

高師直が、「この人には私がいないとダメだ」と思い

必死に支えてくれたのです。

私が知るある建設会社の社長は、強いリーダーシップ

を持っている反面、涙もろい方でした。

もうだめだ、というときには社員の前でもボロボロと

涙を流すのです。

あるとき、資金繰りに窮してなんともならないという

場面で、ある社員が自分の預金通帳を社長に差し出し

「これで他の社員の給与を支払ってください」

と言ったのです。

社長にはこのような言葉を社員に言わせるだけの

人間力があったのでしょう。

また別の建設会社の話です。

カリスマ性のある創業経営者が会社を引っ張ってきま

したが、ある日突然亡くなってしまいました。

そこで創業者の奥様が社長に就任します。

この方のリーダーシップは弱く、周囲の人たちは

「あの会社はもうだめだ」といいます。

そこで立ち上がったのは幹部社員です。

それまで創業社長に任せきりだったのですが、奥様を

ささえるべく獅子奮迅の活躍をしました。

その結果、先代社長の時代よりも売上を3倍に伸ばし

たのです。

経営者、経営幹部、そして現場代理人のリーダー

シップは必ずしも強いばかりが良いわけではありませ

ん。

周りの人が応援してくれる人間力さえあれば、大きな

成果を出せるのです。

1人の10歩より、10人の1歩という言葉もあります。

ときには弱さを見せることで、自負心のある部下たち

にやる気を起こさせ、チーム全体を奮起させることが

できたならば、それも立派なマネジメントではないで

しょうか。

『日本史に学ぶリーダーが嫌になった時に読む本』

加来耕三著を一部参考にしました。

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【編集後記】
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今日から出張です。

今週も日本列島縦断です。

変異型ウイルスに十分気をつけて、がんばります。

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