社長ブログ

部下を成長に導くためになぜ褒めるだけではだめなのか【がんばれ建設1890】

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がんばれ建設 
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2021年12月9日
NO1890

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今日の一言
「成長とは」
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研修にて自己診断をよく行います。

施工管理技術者や、組織管理者に必要なマネジメント

は大きく2つに分けられます。

1つは業績に対する関心

1つは人に対する関心

です。

つまり、管理者は、業績を上げることと、部下や周囲

の人たちが働きやすく成長する環境を作ることという

2つの側面に注力するが重要だということです。

自己診断とは、自らのこれら2つの資質を把握し、

改善しようとするものです。

建設業界では10年前は圧倒的に「業績に関する関心」

が高く「人に対する関心」が低い人が多かったです。

一方、ここ数年は、逆に「人に対する関心」が高い

管理者が増えています。

働き方改革や、ハラスメント防止の風潮が影響してい

るように思います。

さて以下のような文章があります。

「信言(しんげん)は美ならず、美言は信ならず。

善者は弁ぜず、弁ずる者は善(よ)からず。

知者は博(ひろ)からず、博き者は知らず。」

(老子 顕質第八十一)

これを訳す次のようです。

「本当にあなたに役立つ言葉は、褒め言葉ではない。

きつい言葉だ。

本当にあなたに役立つ人は、甘い人ではない。

厳しい人だ。

本当にあなたに役立つことは、うまくいくことではな

い。

失敗することだ。

表面的なものに惑わされず、本質をしっかり見つめな

さい。」

人は褒められればうれしいし、きついことを言われる

といやなものです。

しかし、褒められれば褒められるほど、甘やかされれ

ば甘やかされるほど、人は増長するものです。

それで気分が良くなったところで、人間的な成長はス

トップしてしまいます。

それよりも、少々言葉はきつくても、厳しく接してく

れる人のほうがありがたいものです。

「人に対する関心」を高めるということは、単に

褒めるだけということではなく、時には叱る、もしく

は注意することが大切です。

少し気になるのは、最近叱ることが苦手という方が

増えていることです。

おそらく学校の先生があまり叱らなくなったことも

影響しているように思います。

「良薬は口に苦し」

の言葉どおり、部下の成長を促進するためには

時に上司は苦い薬を与えることが重要だと感じます。

『超訳 老子の言葉』田口佳史著を一部参考にしまし

た。