部下がミスをしても怒らないでいる方法とは【がんばれ建設1916】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2022年1月31日
NO1916
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ハラスメント防止法が施行されました。
建設業界でよくあるハラスメントはやはり
パワハラでしょう。
パワハラの元となる感情は、「怒り」です。
「怒り」とは、自分を防衛しようとする感情で
す。
怒ることで、自分にとって大切なものを守ろう
とするのです。
自分が「強い」と思っている人は、過剰に
守る必要はないので、怒りません。
一方、自分が「弱い」を思っている人は、自分
を守らなければならないという気持ちが強く
つい怒ってしまうのです。
たとえば、部下が仕事でミスをしたとしましょ
う。
そのミスに対して注意したところ
「自分の責任ではない、頼んだ側の頼み方がお
かしかった」
と、逆ギレされたとします。
その部下は、自分の弱さを過剰に守ろうとして
上司に怒りをぶつけたのでしょう。
一方、自分の強さを自覚している人は、自分の
ミスはミスとして、
「申し訳ありませんでした。
以後、気を付けます」
と素直に認めることができます。
ミスを認めたところで、自分の価値が下がると
は思っていないからです。
「自分の成長のために、あえて言いにくいこと
を言ってくれてありがたい」と受け取ることも
できるでしょう。
前日、部下に対して「あすは朝から測量を
するぞ」と話していたとします。
翌朝、測量に行こうとすると部下はまったく
準備をしていません。
「ばかやろー。今日朝から測量すると言って
いただろう。
なぜ準備をしていないんだ!」
と部下に怒りをぶつける人は弱い人です。
自分のことを上司として見ていてくれていない
のではないか、と思ってしまうのです。
「私の指示の仕方が不十分だったな。
次からはもっと具体的に話をしておこう」
と思える人は強い人です。
「コアビリーフ」という言葉があります。
信念や思い込みと呼ばれるものです。
コアビリーフは「~べき」「~はず」「普通」
「常識」「当たり前」といった言葉に象徴され
ます。
たとえば「挨拶は大きな声でするべき」
「前日のうちに翌日の準備をしておくべき」
といったものがあげられます。
このコロナ禍では、「マスクをするべき」
というコアビリーフを持っている人は、
人に対して「マスクをしなさい!」と注意した
りするのです。
「強さ」を持っている人のことを、「自己肯定
感が強い人」ともいいます。
自己肯定感とは、欠点も含め、ありのままの自
分を肯定的に受け入れる感覚です。
つまり自己肯定感を高めることで、自分の
「強さ」を自覚でき、防衛する必要がなくな
るため、「怒り」の感情が起きにくくなるので
す。
自己肯定感を高めるには、次のような方法が
あります。
◆自分を認めてくれる場所に出かけていく
◆笑ったり、楽しくなれる場所にいく
◆気分のよくなるところで過ごす
◆感動する映画やテレビを見る
◆愛情をそそげる動物と過ごす
◆大好きな人と美味しいご飯を食べる
◆気の合う人と一緒にいる人に、「私をほめて」
と素直にいう
◆社内で褒め合う文化をつくる
自己肯定感を高め、怒りをぶつけなくてすむ
ような現場を作りたいものです。
『なぜ日本人は怒りやすくなったのか?』
安藤俊介著を一部参考にしました。
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【編集後記】
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本日より移転した新事務所にて業務を開始
します。
まだ少々不備があるので、対応が遅れる
場面があるかもしれません。
早期に新しい環境に慣れるようがんばります。
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