社員の納得感が向上するルーブリック評価とは【がんばれ建設1968】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2022年4月22日
NO1968
◆社員の納得感が向上するルーブリック評価とは
人事評価をどのように実施すれば、
社員がその結果に納得するか。
さらにその結果をもとに自ら成長意欲が
増すかは重要なことです。
ところが建設業の場合、現場ごとの条件が異なるため、
平等に評価することは難しいものです。
現場で利益を出したから必ずしも優秀だと言えず、
逆に赤字を出したから必ずしも
ダメとは言えないとことです。
そのため、納得感のある人事評価が
行われていないことが多いのが現状です。
そこで、本日はルーブリック評価を紹介します。
ルーブリック評価は、個人の成長の度合いを
表を用いて測定する評価法のことです。
「課題」「評価尺度」「評価観点」「評価基準」
の4つの要素からなるルーブリック表を使います。
例えば、「原価管理」という課題に対する
ルーブック表は次のようです。
評価尺度;A評価(優秀)、B評価(良)、C評価(不可)
評価観点;知識、予算、月次チェック、精算、提案/工夫
評価基準;「予算」の事例
A評価(優秀);歩掛かりを元に自ら単価を算出し、
その単価を協力会社の見積もりを整合させることで
「数量×単価」の形式で予算書を作成している。
B評価(良);歩掛かりを元に単価を算出しようとしているが、
過去の実績をもとにした歩掛かりを理解していない。
予算書に「一式計上」が見受けられる。
C評価(不可);協力会社からの見積もり内容を
十分に理解しないまま予算書を作成している。
部下の原価管理の様子を観察し、
A,B,C評価のどの段階に近いかを評価するのです。
ルーブリック評価を用いる目的は、
社員にとっての各課題に対し、客観的な評価基準を、
段階ごとに明確に定義することにあります。
ルーブリック評価を導入するメリットは
以下の通りです。
<評価者のメリット>
・評価時間の短縮になる
・思考力、判断力、表現力などを評価することに適している
・評価者が複数でも、評価がぶれない
<学習者のメリット>
・評価者と評価基準を共有できる
・途中段階でも到達度を測ることができる
・自己評価をする力が伸びる
ルーブリック評価を導入するデメリットは、
以下の通りです。
・ルーブリック表の作成に時間がかかる
・評価項目の設定次第ではパフォーマンスを
正確に評価できない可能性がある
・学習者の主体性を奪う恐れがある
ルーブリック評価を運用する際の流れは
以下の通りです。
・期首に社員にルーブリック表を配付する
・評価の目的は何なのか、社員にどのように
なって欲しいのかを、ルーブリック表を基に説明する
・社員はその課題で身につけるべき点を確認し、
業務に取り組む
・期末(もしくは月末)、評価者は社員が該当する
ルーブリックの評価基準の文言に○を付ける
また、ルーブリック表の作成の手順は、以下の4つです。
(1)課題の目的を明確にする
(2)課題の達成のために必要な要素をリスト化する
(3)(2)の要素を評価観点ごとにグループ化する
(4)ルーブリック表にまとめる
ルーブリック評価は上手に活用すれば、
人材育成の効果測定ができるだけでなく、
とりわけOJT(現場教育)の質の向上にもつながります。
ルーブリック評価基準を作成するためには、
施工管理技術者の年代ごと必要能力が必要です。
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【編集後記】
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昨日は建築家安藤忠雄さんの講演会を開催しました。
主催者として安藤さんと話しましたが、
とても気さくな方で驚きました。
作品を観て歩きたいと感じました。
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