ISO9001は建設業に本当に役に立たないのか【がんばれ建設1975】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2022年5月13日
NO1975
◆ISO9001は建設業に本当に役に立たないのか
本日は、私自身のことを書こうと思います。
私は新卒で入社したゼネコン熊谷組で土木工事を
施工していました。
大規模工事が多く、ダム、トンネル、橋梁の工事を
担当していました。
斜張橋の工事を担当しているとき、
阪神淡路大震災が起きました。
私の生まれ故郷は神戸ですので、急いで神戸に入りました。
すると、実家は被災しており、阪神高速道路が倒れ、
ビルが横倒しになっていました。
とてもショックでした。
人生をかけて工事をしているつもりだったのですが、
一瞬の地震に建設物が負けてしまったことに
悔しさを感じました。
そこで、建設技術研修やコンサルティングを行うことで
地震や台風に負けない建設物を増やすことを目的にして、
起業することを思い立ちました。
阪神淡路大震災の2ヶ月後、1995年3月に熊谷組を退社し、
その後ハタ コンサルタント株式会社を創業しました。
しかし世の中、甘くありませんでした。
建設会社に営業をしますが、研修やコンサルティングを
ご依頼いただくことはほとんどなく
「毎日が日曜日」状態が続きました。
そんなとき、新聞を読んでいるとふと
「ISO9001」の文字を目にしました。
1998年のことです。
品質管理の国際規格と書かれていました。
「これだ」
これこそが、地震や台風に負けない建設物を
作るためのツールだと。
その後建設省(現在の国土交通省)が入札参加資格に
ISO9001を取り入れたこともあり
建設業界にISO9001導入熱が高まりました。
私は早速審査員資格を取り、ISOコンサルタントとしての
業務を始めました。
当時は、建設業界出身のISOコンサルタントは
ほとんどいなかったことから、
コンサルティング依頼が次から次へと舞い込みました。
この時にお付き合いいただいた建設会社の方々が、
現在にいたっても私にとって大きな財産になっています。
つまり私にとってISO9001は神風でした。
現在、「ISO9001は役に立たない」という方が
いらっしゃいますが、それは正しく運用していないからです。
うまく使うと、まるで切れ味鋭い刀のように、
自社の課題を解決してくれます。
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【編集後記】
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現在社員さんが高知県室戸に出張しているのですが、
たいへんな雨だとのこと。
雨に、そして風に負けずしっかり任務を
果たして欲しいと願います。
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