「怒り」の処理には悪口や愚痴が欠かせない【がんばれ建設1978】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2022年5月18日
NO1978
◆「怒り」の処理には悪口や愚痴が欠かせない
パワハラ防止法が施行され、ハラスメントへの
対応が求められています。
しかし現場を運営していると、思い通りにはいかない
「怒り」の感情に日常的に襲われることでしょう。
その「怒り」をどう処理すれば良いのでしょうか。
ここで「怒り」の感情の本質を考えてみます。
原始人はつねに飢えて、猛獣や他の部族との
命の取り合いの中で生きてきました。
「怒り」とは、「敵に威嚇、反撃する」
ための本能です。
この感情(本能)があるから、
自分よりも強いかもしれない敵に立ち向かい、
生存競争に勝つことができたのです。
つまり建設現場で「怒り」の感情が起きるのは
「敵」すなわち雨や風、または土質条件、
また近隣の状況など、自分でコントロールできない
不具合が発生し、それに立ち向かう
必要があるからです。
そのような状況の中で施工を進めようとすると
「怒り」の感情は欠かせないのです。
また原始人にとって、戦いとは人数勝負です。
自分サイドについてくれる人数が多いほど、
勝って生き残る公算が高まります。
そこで「一人でも多く、早く味方につけたい」
と考えます。
だから戦いの場で「怒り」が発動すると、
「自分はいかに不当な攻撃をされたか」
「相手はどんなに邪悪か」
「今度どんなひどいことをしてきそうなのか」
などを話し、広く同情を得て、
自分の味方をたくさん募りたがるのです。
現代人の私たちにとっても、
怒りの出来事があった時に
「この無念さ、悔しさ、痛さをわかってほしい」
と思い、多くの人に訴えたくなるのはごく自然なこと。
決して恥ずべきことではありません。
むしろ必要なことかもしれません。
本当に味方になってくれる人が現れると、
スーッと落ち着いてきます。
怒りとは心と体を戦闘モードにセットする感情
なので、落ちつけば、心の武装解除も
進みやすくなります。
友人や知人にコトの顛末を聞いてもらったり、
愚痴ったりする「味方工作」は、
心に大変効果があるのです。
ですから、感情のケアという観点からいうと、
愚痴や悪口を聞いてもらうことは「味方工作」
の一つで効果があるようです。
ただし「味方工作」をする際は、
信頼できる口が固い人を選んで、
他の人の耳に入らない環境を確保する必要があります。
そのためにも、日ごろから安心して
愚痴を言い合える人間関係を築いておくのは、
とても大切なことです。
ただ、それも難しい場合はプロの「聞き手」を
利用するのも一つの手です。
カウンセラーと呼ばれる人や、夜のお店の方も
秘密を他言しないという守秘義務は、
ほとんどの場合守ってくれるでしょう。
「悪口を言ってはダメ」
「愚痴を言ってはならない」
というのは当然のこととして、パワハラで
相手に「怒り」をぶつけてしまい、
相手の心を破壊してしまうよりはよいことです。
「自分の感情をケアする」という観点を持つ
必要があるのです。
『自衛隊メンタル教官が教える イライラ・怒りをとる技術』
下園 壮太著一部参考にしました。
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【編集後記】
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昨日は勉強会にて、パワハラで慰謝料を
支払うことになったというお話しを聞きました。
以前なら問題にならなかったことが
見過ごすことのできない時代になったということです。
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