建設会社がデジタル化を推進すると、なぜ若手社員の定着率が向上するのか【がんばれ建設1980】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2022年5月23日
NO1980
◆建設会社がデジタル化を推進すると、
なぜ若手社員の定着率が向上するのか
私は、毎年200社の建設会社を訪問します。
最近は、デジタルトランスフォーメーション
(DX)やICTの進め方について、よく質問されます。
中小建設会社では、まださほどDX化が進んで
いないことを実感しています。
このたび、中小企業庁の委託調査で、
中小建設会社のDX取組の遅れが浮き彫りに
なりました。
ウェブ会議の導入など業務のデジタル化に関して、
約4割はアナログからの移行を始めたばかりの状態でした。
約1割はデジタル化に着手していないという
現状が明らかになりました。
この調査結果は、政府が22年4月26日に
閣議決定した22年版中小企業白書に
掲載されています。
2020年初から発生した新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、
ウェブ会議やテレワークなどに取り組む
会社は増えています。
感染症流行後の、建設業のデジタル化の取り組
み状況を4段階で尋ねたところ、以下の結果でした。
・段階1(紙や口頭でのやり取りが中心で
デジタル化が図られていない状態) 8.6%
・段階2(電子メールの利用や会計業務の電子処理など
アナログからデジタルに向けたシフトを始めた状態) 38.9%
建設業で段階1と段階2を合わせた
会社の割合は47.5%で、
運輸・郵便業の57.6%、宿泊業・飲食サービス業の52.1%に
続く低レベルです。
一方、コロナ禍以前に比べると、
段階3(デジタル化による顧客・在庫管理の効率化や
売り上げデータの分析などに取り組んでいる状態)と
段階4を合わせた会社の数は、6割近く増えています。
また、IT(情報技術)投資について、
直近5年間でIT投資額が「増加傾向にある」と
答えた会社の割合は50%でした。
DXやICTの活用により、業務の効率化を図る取組は、
働き方改革の上でも待ったなしです。
また、新卒社員採用や、若手社員の
定着率増加のためにも、DX、ICTの推進は
好影響があることがわかっています。
デジタルに強い若手社員の出番となるため
やる気が増すようです。
また前述のように、まだ積極的に取り組む
建設会社が少ないため、
デジタル化を推進していることをPRすると、
他社との差別化となることも考えられます。
まずはオンラインミーティングの実施、
クラウドサーバーの導入、社内チャットシステムの
活用などから始めることをお勧めします。
日経クロステック/日経コンストラクション
2022.05.16記事を一部参考にしました。
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【編集後記】
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先週土曜日には、社内勉強会を開催しました。
各自が外部研修などで学んだことを共有することが目的です。
マーケティング、中小企業診断士受験、
業界情報、現場施工方法など幅広いテーマで
とても勉強になりました。
社員さんが工夫をして発表してくれたこと
とてもうれしく思いました。
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