部下に資格を取得させるのにご褒美で釣ってはいけないのか【がんばれ建設2029】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2022年9月5日
NO2029
◆部下に資格を取得させるのにご褒美で釣ってはいけないのか
社員に資格を取らせたいけれど、なかなか取る気になってくれない
という経営者、幹部の声をよく聞きます。
テレビで教育評論家が子供の教育について、
ご褒美で釣ってはいけない
褒め育てはした方がよい
ゲームをすると暴力的になる
と言うのを聞いたことがあります。
これは本当でしょうか。
書籍「「学力」の経済学」にて著者の中室牧子さんは
これらすべて間違いだといっています。
ご褒美で釣ってもよい
褒め育てはしない方がよい
ゲームをすると暴力的にならない
中室さんは、統計を取ることで、正しい教育方法を
本書にて書かれています。
◆ご褒美で釣っても良い
例えば、一級建築士の取得を促す場合、
「資格をとることが、君の将来のためだ」
とよく言います。
しかし、人は将来のことを理解はしますが、
つい目先の利益が大きくみえる性質があるのです。
目先の利益とは、仲間と遊びに行くとか
ゲームをするなどです。
だから、目の前にご褒美をぶら下げられると、
今勉強することの利益や満足が高まります。
合格したら報奨金〇万円などというものです。
ある会社では、3年限定で資格合格の報奨金を
100万円にしたら、合格率は2倍になったそうです。
◆褒め育てはしてはいけない
中室さんは、ただ褒めるだけでは効果はなく
「ほめ方」が重要だと言います。
能力や結果を褒めるのではなく、その努力を褒めるのが
よいのです。
「いい成績取ったね」
よりも
「よくがんばって努力したね」
の方が、効果的です。
「いい成績取ったね」と褒められると、
本人はまたいい成績をとらないと褒められないと
思ってしまいます。
一方「よくがんばったね」と褒められると、
また次もがんばる(努力する)と褒めてもらえると
思い努力するのです。
部下に対して
「工事で利益を出したね」
よりも
「よい原価低減提案を考えたね」
のように行動を褒める方が、部下の成長につながるのです。
◆ゲームをしても暴力的にはならない
統計によると、暴力的なゲームをしたとしても
その子供が暴力的になることはないそうです。
そこまで子供は愚かではないということです。
またテレビやゲームを1時間止めさせても、
学習時間はほとんど増えません。
ただ1日2時間を超えてテレビやゲームをやると
学習時間への悪影響がでます。
つまり1時間程度、テレビやゲームをすることで
息抜きすることは問題ないのです。
いかがでしょうか
常識を覆されたと感じる人もいたかもしれません。
思い込みではなく、事実に基づいて
評価や判断したいものです。
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【編集後記】
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台風が沖縄、九州を襲っていますが
被害はどうでしょうか。
今日から明日にかけて本州に到来するようです。
台風養生をしっかりしたいものです。
私も明日に備えて早めに行動するようにします。
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