建設現場の遠隔臨場はどんなメリットがあるのか【がんばれ建設2059】
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2022年11月14日
NO2059
◆建設現場の遠隔臨場はどんなメリットがあるのか
発注者の検査を、現地に赴かずに実施する
「遠隔臨場」の運用が増えています。
遠隔臨場とは、建設工事の段階確認や材料確認などを
発注者の監督職員が現場から離れた場所で
実施するものです。
遠隔臨場では、施工者がカメラで撮影した
現場の映像や音声をWeb会議システムなどで共有し、
発注者が遠隔地からパソコンの画面上で確認します。
「遠隔臨場」にどのような効果があり、
課題があるのかについて、国土交通省関東地方整備局が
調査しました。
◆メリット
工事1件につき遠隔臨場で施工者側が減らせた時間は
「1日未満」が最も多く61%を占めました。
3日以上の時間を削減したという現場も12%ありました。
とくに、発注者が現場に来るまでの待ち時間が
減ったようです。
遠隔臨場のため、整備した通信環境で天候の急変時に
気象情報をスムーズに得られる利点があったという
意見もありました。
97%の施工者が、今後も遠隔臨場を実施したいと
回答しました。
◆デメリット
では、遠隔臨場に、どんな課題があったのでしょうか。
現場の通信環境の不備(トンネル、地下、山間部等)
がもっとも多く寄せられました。
そのため、モバイルWi-Fiルーターを使うなど、
通信設備を増強した事例もあります。
また、施工者の現場事務所から施工現場まで
光回線を発注者の負担で整備した事例もありました。
カメラ越しでは施工範囲を広く見渡したり
測定機器の値を読み取ったりしにくい、
という問題もあります。
◆遠隔臨場実施するための工夫
遠隔臨場をスムーズに行うための工夫も見られました。
・ジンバルを使ってカメラ映像の手ぶれを抑えた
・夜間の現場を撮影するために投光器を増やした
・ワイヤレスイヤホンを複数の作業員が装着して
会話をしやすくした
今後も遠隔臨場は増えることが予想されます。
いつでも実施できるよう、準備を進めたいものです。
日経クロステック2022.10.12記事を
一部参考にしました。
*************************************************
【編集後記】
*************************************************
日曜日は全国的に雨模様でした。
久しぶりの雨で空気が潤ったように感じます。
*************************************************