乗っ取りではないM&Aは建設会社を救うのか【がんばれ建設2060】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2022年11月19日
NO2060
◆乗っ取りではないM&Aは建設会社を救うのか
M&Aというと企業を乗っ取るというイメージが
強かったのですが、昨今その印象を払拭する事例が
増えています。
特に、土木工事を得意とする会社もM&Aに
取り組んでいます。
近年、M&Aの成功事例などが増え、
地方でも進んでいるようです。
M&Aには大別して3つのパターンがあります。
◆事業承継型
後継者がおらず、事業承継することを目的として
M&Aを実施するというパターンです。
買い手側から売り手側の経営者を出すパターンと
売り手側の経営者が引き続き経営するという
パターンがあります。
◆業界再編型
地方の景気が悪く、これを克服するため、
若手経営者同士が手を組み、M&Aを通じて
自ら業界再編を起こす側に回る人が出ています。
◆成長戦略型
他社を買収して成長するのではなく、
あえて大手に「身売り」する戦略です。
そのことで大手の経営戦略を活用することができ
成長しようというものです。
規模の小さい会社では受けられる融資が限られ、
描くビジョンの実現に時間がかかります。
そこで目標達成のために、大手の資本を利用すると
いうわけです。
なお、国も企業の事業承継を支援することで、
M&Aを間接的に推し進めています。
建設業法の改正により、売り手側企業の建設業
許可を、買い手側企業に引き継げるようになりました。
このことで、M&Aを実施して2社が1社になっても
2社分の許可要件をもって経営できるということです。
また、24年から働き方改革関連法が施行され、
建設会社の残業時間は基本45時間/月に規制されます。
M&Aによって社員数が増えれば、残業時間を
減らすことができるでしょう。
もちろん2つの異なる会社が一緒になるわけですから
就業規則や給与体系の統一など、行うべき事柄は
多いです。
これからの厳しい局面を考えたとき、
M&Aを検討することも必要になるでしょう。
日経コンストラクション 2022.11.16記事を一部
参考にしました。
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【編集後記】
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昨日は現場にて、勉強会を開催しました。
現場を見ながら学ぶと臨場感があって、
理解度が高まるようです。
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