相手の心を動かす交渉術3つのポイント【がんばれ建設2071】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2022年12月15日
NO2071
◆相手の心を動かす交渉術3つのポイント
建設現場では、交渉ごとが多いです。
対顧客、対協力会社、対近隣住民などです。
ではどうすれば相手の心をつかむ交渉が
できるのでしょうか。
3つのポイントを紹介します。
◆ポイントは3つまでにする
「今回お願いしたいことは3つです」
「この企画のポイントは3つあります」
などと、3つあげて交渉するとうまくいくと
言われています。
ではなぜ3つなのでしょうか。
カリフォルニア大学のスザンヌ・シュウ准教授らは、
もっともいい印象を得られるアピールポイントの
「数」を調べる実験を行いました。
ある商品に対して、1つから6つまで6種類の
広告を見せて、印象に残った商品を聞いたのです。
すると、アピールポイントが3つの広告が、
すべてにおいて、抜きん出てポジティブな評価が
下されました。
吉野家の牛丼だと「うまい、はやい、やすい」ですね。
このように、「3」という数字には不思議な力が
あるのです。
◆自分だけに向けられた言葉はうれしい
人に文書でお願いをするとき、そのままポンと
机の上に置くのではなく、「・・・お願いします」
と付箋をつける人がいます。
この付箋は効果があるのでしょうか。
サム・ヒューストン州立大学のランディ・ガーナーが
行った実験があります。
これは、教授たちに煩雑なアンケートを
お願いするというもので、同一のアンケートを、
3パターンの依頼の仕方に分けて行われました。
1)印刷された依頼文とアンケート用紙のみで依頼
2)印刷された依頼文の右上に、
「少しお時間をいただきますが、アンケートに
ご協力ください。感謝します」
と手書きで書いてアンケート用紙と一緒に依頼
3)印刷された依頼文と、アンケート用紙に2)と
同じ文章を手書きで書いた「付箋」を貼って依頼
回収率は次のとおりです。
1)教授たちの36%がアンケートを提出
2)教授たちの48%がアンケートを提出
3)教授たちの76%がアンケートを提出
付箋に手書きでお願いや感謝のメッセージを
書くだけで、なんと倍以上の回収率になったのです。
教授たちは付箋を見て、「自分への特別な依頼である」
という印象を持ったのです。
◆理由が分かると心が動く
あなたは何か提案をするとき、どれだけきちんと
理由や目的を相手に伝えていますか?
それがたとえ、わかりきった理由であっても
伝える意味はあるのでしょうか。
ハーバード大学の心理学者エレン・ランガーが
1978年に行った有名な実験をご紹介しましょう。
これは、コピー機の順番待ちをしている列の先頭に行き、
次の3通りの方法で、割り込ませてもらえないか
お願いするというものです。
1)5枚だけなので、先にコピーをとらせて
もらえませんか?(要求のみ)
2)5枚なのですが、急いでいるので、
先にコピーをとらせてもらえませんか?
(明確な理由を示す)
3)5枚なのですが、コピーをとる必要があるので、
先にコピーをとらせてもらえませんか?
(理由にならない理由を示す)
これら3つの要求に応じてくれた人の割合は、
次のようになりました。
1 60%
2 94%
3 93%
驚くべきは、ほとんどの人が、
「コピーをとる必要があるので」という、
理由にならない理由でも、
割り込みを承認してくれたということです。
つまり、人にお願いするときは、単に
「図面を明日までに間に合わせてもらえませんか」
と頼むより、
「明日までに必要なので、間に合わせてもらえませんか」
と理由をつけてお願いすると、イエスと言って
もらいやすくなるということが証明されたの
です。
3つのポイント、相手に向けたコメントを付け
る、理由を添える
を配慮することで、交渉力はアップします。
ぜひ試してみてください。
『面倒なお願いでも、気持ちよく相手に届く伝え方は?
伝え方50の法則』 川上 徹也
を一部参考にしました。
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【編集後記】
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昨日は日本海側にいましたが、冷たい雨が降り続き、
いよいよ冬の到来を感じました。
雪も間近なようです。
現場では寒いでしょうが、くれぐれもご安全に。
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