社長ブログ

なぜ施工管理アプリを導入しても残業が減らないのか【がんばれ建設2093】

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がんばれ建設 
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2023年2月6日
NO2093

◆なぜ施工管理アプリを導入しても残業が

減らないのか

アプリケーションの導入やタブレット端末を

購入しても、なかなか残業が減らないという

お話をよく聞きます。

2024年から建設業にて働き方改革法が施行され、

残業時間は原則45時間/月に制限されます。

どうすれば残業時間を減らすことができるのでしょうか。

このとき、改革すべきは「制度」と「風土」です。

「制度」とは、写真整理にアプリを活用する、

測量に自動追尾システムを活用する、書類作成は

現場でなく本社事務が実施する-などです。

一方「風土」とは、上司が会社に残っていても、

部下が早く帰りやすい雰囲気、困っている人が

いたらみんなで助け合う雰囲気-などです。

「制度」は取り入れれば良いので、比較的容易に

導入ができますが、永年会社に染みついた

「風土」を変えるのは容易ではありません。

ここで、「風土」とは何でしょうか。

「風土」はハード要素、ソフト要素の2つに分かれます。

◆目に見える風土「ハード要素」

風土を醸成する要素のうち、目に見えるものを

「ハード要素」と呼びます。

組織の中で明文化されたルールであり、組織側

が主体的に整理・実行することが可能です。

企業理念

就業規則

人事制度

組織構造

などです。

たとえば、「残業は原則禁止とする就業規則

(ハード要素)」があれば、

「仕事とプライベートのメリハリを大事にする風潮(ソフト要素)」

が芽生えます。

「チームへの貢献率を重視する人事制度(ハード要素)」

があれば、

「チーム間で積極的に助け合う環境(ソフト要素)」

が芽生えるでしょう。

◆目に見えない風土「ソフト要素」

風土を醸成する要素のうち、目に見えないものを

「ソフト要素」と呼びます。

ソフト要素は、行動や考え方、人間関係など

多岐に渡って存在し、暗黙のルールや、

従業員の価値観などがこれにあたります。

チームワーク

コミュニケーション

人間関係

個人のモチベーション

などです。

例えば次のようなことです。

・チームワーク力

A:困った人がいれば助け合う雰囲気がある

B:助け合いよりもライバル関係の雰囲気がある

・コミュニケーション

A:業務の進め方などを気軽に相談できる環境がある

B:困った時やつまずく前に相談できる雰囲気ではない

人間関係

A:昼食はみんな一緒にわいわい食べる

B:昼食は個人個人別々に食べる

個人のモチベーション

A:業績が悪いとがんばって会社を盛り上げようと考える

B:業績が悪いと会社を辞めていこうと考える

◆「風土」改革のメリット

風土には下記6つのメリットがあります。

1企業の目指す方向やビジョンを従業員と共有できる

2従業員同士の関係性がよくなる

3従業員の働きやすい職場環境になる

4従業員が自社を好きになる

5モチベーションの高い人材を育てることができる

6生産性がアップし、業績を向上させることができる

◆風土を改革するためには

風土を改革するためには、どうすればよいでしょうか。

たとえば、長時間残業を減らそうとして

「毎週水曜日はノー残業デーとし、定時時間で退社すること」

という「制度」だけを定めても「風土」が変わらないと、

だれもその「制度」を活用しようとしません。

そこで、帰りやすい「風土」にするための

工夫(業務量の調整や旗振り役の選任など)を

決める必要があります。

さらに上司が部下に「もう帰れよ」と

言い続けることも必要です。

「制度より風土」という言葉があります。

「制度」を変えるだけではなく「風土」を

変えることで働き方改革を成功させましょう。

Unipos2022.10.27コラムを一部参考にしました。

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【編集後記】
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週末は、経営計画の勉強会に参加しました。

10年後の会社の行く末を考える良い機会になりました。

考えた経営計画を実現するために

これからさらに頑張ります。

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