なぜ「そこは現場合わせで」というとクレームになるのか【がんばれ建設2110】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2023年3月24日
NO2110
◆なぜ「そこは現場合わせで」というと
クレームになるのか
建設会社の仕事には、法人相手の仕事(BtoB)
と個人相手の仕事(BtoC)があります。
特にBtoCの場合、お客様が建設のことをよく
知らないため、使う言葉に気をつけないと
クレームにつながるおそれがあります。
今回は、クレームにつながりやすい3つの
言葉を紹介します。
◆「修理には優先順位があるので」
大雨や台風の後など、雨漏り対応や、屋根工事が増えます。
お客様からすると一刻も早く工事をして欲しいのですが、
建設会社からすると、社員や職人の数が限られているので、
どうしても対応が遅れがちになります。
そんなとき、お客様から「いつ直してくれるんだ」
と声を掛けられ、つい、「修理には優先順位があるので」
と答えてしまいました。
するとお客様は、「私の優先順位がなぜ低いんだ」
と思ってしまいます。
「順次対応していますので、〇日お待ちください」
と伝えるべきでしょう。
◆「そこは現場合わせで」
図面どおりに施工できなくて、現場監督が職人から
「どうしましょう」と言われたとき、つい
「そこは現場合わせで」と言ってしまいます。
これを聞いたお客様は「図面を承認して工事を
依頼しているので、図面どおりやって欲しい」
と言うでしょう。
図面をもとにお客様にきちんと説明した後、
施工を進めるべきです。
◆「地盤改良すれば建物の心配は要りません」
地盤が軟弱な場合、建設会社担当者がお客様に
対して「地盤改良をすれば建物の心配は要りません」
と伝えることがあります。
その時お客様は「絶対に揺れない建物になる」
と思ってしまうものです。
竣工後、お客様は住宅近くの道路を車が走ったとき
わずかな振動を感じました。
すると「揺れが気になって眠れない」という
クレームにつながったのです。
杭を打たない限りは、振動がまったく
なくなるわけではない、ということをきちんと
お客様に伝えるべきでした。
この3つの事例のように、きちんと話しておけば
クレームにならなかったことがよくあります。
施工管理技術者は建設のプロとして、
技術をわかりやすく伝えるようにしたいものです。
日経クロステック 谷川 博著2023.03.15の
記事を一部参考にしました。
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【編集後記】
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メタバースを活用した研修の準備を進めています。
4月には開講できそうです。
ぜひメタバースを体感してください。
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