社長ブログ

グンゼから学ぶ建設会社が100年以上業績を伸ばし続ける3つのポイント【がんばれ建設2119】

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がんばれ建設 
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2023年4月17日
NO2119

◆グンゼから学ぶ建設会社が100年以上業績を

伸ばし続ける3つのポイント

グンゼという会社があります。

古くは、年配者や子ども向けブリーフを作っていましたし、

その後、レギンスやストッキングのメーカーでした。

その後グンゼは、インナー・レッグウェアはもちろん、

プラスティック製品や省エネ素材、

さらにタッチパネルやスポーツクラブの運営など

幅広い分野に進出しています。

売上高は1,200億円にのぼり、従業員は5,000名を

数える大企業です。

なぜグンゼは永年、業績を伸ばし続けているのでしょうか。

その秘訣は3つあり、建設業でも活かすことのできる内容です。

1)経営理念

グンゼの創業者・波多野鶴吉は、どうすれば生糸の品質を

向上させられるか悩み次の経営理念を考えました。

「善い人が良い糸をつくり、信用される人が

信用される糸をつくる」

つまり、品質を保持させるためには、善い人、

信用される人を育成することが不可欠、

という意味でしょう。

その後今にいたるまで、グンゼは社員教育に

力を入れています。

2)事業承継

経営理念を作り、グンゼの品質を高めた創業者の

波多野は60歳で急逝しますが、彼が育てた

後継の経営陣の優秀さこそが同社の、

そして日本の宝でした。

昭和初期、米国でレーヨンの生産が盛んになると

日本の生糸生産は大打撃を受けました。

この経営危機にあってグンゼは、大量の在庫と化した

生糸をもとに最終製品の製造・販売に

進出する決断を下しました。

さらに、原材料から自社で手掛けている強みを活かし、

最終製品の品質に徹底的にこだわりました。

高級路線を志向し、安い繊維素材では出せない質感と満足感で、

消費者の支持獲得を目指しました。

これらは後継経営者が考えだし、実践していった結果です。

3)10年、20年後のための新規事業

大きな時代の流れは、天然素材から化合繊に

移り変わりつつありました。

そのため1950年代には新たな繊維素材の研究を始め、

1970年代には本格的に化繊の製造・販売を開始します。

さらに、プラスティック、塩ビ、特殊フィルムと

事業領域の拡大を続け、令和の今ではタッチパネル素材の

製造まで手掛ける総合メーカーにまで、

成長を果たしています。

常に10年20年先の時代を取り込み、

強みを活かした横展開で変化に適応し続ける

同社の経営からは、たくましさを感じます。

この3つのポイントは建設業でもあてはまります。

1)経営理念

経営理念の重要性は言うまでもなく、また品質を最優先し

人材育成を進めるという考え方は建設業の基本です。

2)事業承継

建設会社の多くは、昭和の高度成長期に

創業しています。

現在操業者や2代目経営者が世代交代の時期と

なっていますが、後継者不在という問題があります。

血縁関係に事業承継される方がいるのであればよいのですが、

現在の幹部社員を経営者に育成することを

考える必要があるでしょう。

3) 10年、20年後のための新規事業

3年以内に始めた新規事業の売上を、

常に全体の10%確保することが、長く続く企業のコツです。

コロナ禍により多くの予算がコロナ関連に使われ、

建設事業の予算が今後減るおそれがあります。

こんなときこそ、新規事業に取り組む必要があるでしょう。

GLOBE 4/3 桃野泰徳著の記事を一部参考にしました。

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【編集後記】
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週末母の具合が急変し、見舞いに行ってきました。

少しでも永く笑顔で過ごしてもらえるよう

可能な限り顔を見せたいと思います。

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