地方に勤務する建設技術者はなぜ成長するのか【がんばれ建設2142】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2023年6月14日
NO2142
◆地方に勤務する建設技術者はなぜ成長するのか
建設会社は全国各地に存在します。
他の産業はなくても、働き先として建設会社と
役場はだけはある、という地域も多いです。
『脳は意外とタフである』(池谷裕二著)
によると、現在、世界の人口のほぼ半数が
居住者数100万人以上の都市に集中して暮らしています。
しかし、都市がこれほど浸透したのは人類史上でも
ごく近年のことです。
1950年ごろは都市に住む人はまだ30%程度でした。
そもそも脳は都市を想定して進化したものではないそうです。
だから、都市に住むとさまざまな障害が生じます。
都会人は、田舎に住む人よりも、うつ病の発症率が21%、
気分障害は39%も高いのです。
東北大学准教授の細田千尋氏は
「田舎育ちのほうが都会育ちよりも優れている能力」
があるといいます。
(PRESIDENT WOMAN Onlineより)
世界38カ国、39万7162の人に対して行った調査で、
田舎で育った人の方が、ナビゲーション能力が
優れており、それは生涯にわたって影響があると
いうことが、『ネイチャー』に発表されました。
さらに、育った環境の地形が不規則的で複雑で
あるほど、その能力は高かったというのです。
また、空間認識能力が創造性や技術革新に
おいて主要な役割を果たすことなども
示唆されています。
空間認識能力が高い学生は、非常に優れたエンジニア、
建築家、外科医になるとしています。
つまり、地方で育ち働く人の方が、空間認識能力が
高くなり、建設技術者としての適性が高いということです。
新入社員研修にてよく、
「地方の現場に配属になってしまいました」
と嘆く新入生がいますが、
そういう人に私は、
「地方で働くことこそ、技術者として成功する秘訣だ」
と言います。
私自身も、勤務したダム工事現場やトンネル工事現場は
人里離れた自然豊かなところでしたが、
そこで10年以上暮らしたことで、空間認識能力が
鍛えられたと実感しています。
地方で働く技術者の活躍を祈っています。
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【編集後記】
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昨日から幹部社員育成3ヶ月コースが始まりました。
建設会社の部課長が集まっているだけあって、
とても熱心に参加されています。
一流の幹部社員になっていただけるよう
3ヶ月間がんばります。
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