1級施工管理技士を取得すればもう学ばなくてもよいのか【がんばれ建設2157】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2023年8月1日
NO2157
◆1級施工管理技士を取得すればもう学ばなくてもよいのか
1級施工管理技士を取得すると、「一丁上がり」
と考える技術者が多いです。
1級施工管理技士は、相撲でいうと「新弟子検査」
と同じで、ようやく現場という土俵に上がる
権利を得たに過ぎません。
一流の技術者になるために、そこから本格的な学びを
スタートしなければならないのですが
実際には学びを止めてしまう人が多いのです。
年齢を重ねると共に出世したいと考える人の割合が
急激に低下し、逆に出世をしたくない人の
割合が高まります。
この2つが交差するのが42.5歳です。
つまり、多くの人が40代前半で出世を
諦めてしまうということです。
同じような傾向がキャリアの終わりに関する
意識にも表れています。
「自分のキャリアはもうこれで終わりだ」と考える人の割合と、
「自分のキャリアはまだまだ伸びる」と思う人の割合は
45.5歳で反転します。
出世したくない上にキャリアも伸びないと思っている
40歳代の人たちが居座ることで、
成長したいという意欲のある20~30歳代の若手を
抑えつけてしまっています。
40歳代の、出世したくない上にキャリアも
伸びないと思っている人たちは「粘土層」と呼び
組織の活性化を妨げています。
今、「リスキリング」の重要性がいわれています。
リスキリングとは、今後新たに発生する業務で
役立つスキルや知識の習得進める取り組みです。
ICT化を進めるのでば「ICTスキル」
技術営業を進めるのであれば「営業スキル」
提案力が必要ということであれば「提案スキル」
生産性を高めるのであれば「自動化、機械化スキル」、
もしくはPCの「操作スキル」も「リスキリング」に
該当するでしょう。
また、今まで若手が少なかった会社が、
今後新卒採用を進めるというのであれば部下を
「育成するスキル」が需要です。
時代の流れについていく、乗り遅れない、
という後ろ向きなリスキリングだけではなく、
未来を見通し、そこから今を見通し、
どのように自分のスキルを広げていくのかを
考えることが重要です。
何を学ぶのか、どのような目的達成のために
学ぶのか、というリスキリングの視座を持ち、
新たなスキルを身につけ続けたいものです。
『リスキリング超入門』徳岡晃一郎、房広治著
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【編集後記】
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今日から2日間、技術提案に関するセミナーを実施します。
このところ、技術提案コンサルティングのご依頼が
増えており、提案力を高める必要性の高まりを感じます。
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