社長ブログ

感情が爆発する施工検討会をどのようにしておさめれば良いのか【がんばれ建設2170】

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がんばれ建設 
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2023年9月8日
NO2170

◆感情が爆発する施工検討会をどのようにして

おさめれば良いのか

現場では、緊迫した状況で会話をすることが

あります。

そのような場に出くわした場合、どのように

対処すれば良いのでしょうか。

◆緊迫した会話とは

緊迫した会話の事例です。

施工計画を討議する施工検討会でのこと。

議題は工法を決めることでした。

現場責任者B所長から工法提案があり、

質疑が行われ、ほぼ決まろうとしていました。

その時、工事部長Aが口を出し、あらたな工法を

提案しました。

それは、A部長が懇意とする協力会社が保有する工法でした。

その提案に対し参加者から反対意見が出ましたが

工事部長が表情を険しくし、手ぶりを加え

強い語気で主張続けると、反対意見は出なくなり、

A部長の案に決まりかけました。

 その時、営業部長Cから

「A部長の意見について確認してもよろしいか?」

と声を上げ

「あなたは個人的な理由を元に工法提案して

いるのではないですか」

と、A部長に対して意見しました。

緊迫した会話にて留意すべき点は以下の4つです。

1)相手のいい加減な態度を許さない

2)黙り込まずに意見を伝え、かつ持論を押し付けない

3)公正で率直な議論をする

4)相手への深い敬意を示しながら話す

◆緊迫した会話はどんな時に起きるか

緊迫した会話が起きるのは、多くの場合、

次の3つです。

1)意見が鋭く対立している、

工法選定の意見が異なる

2)大きな利害が関係している

工法選定により、利益率が大きく異なる

3)感情が高ぶっている

大声でまくし立てられたり、会議時間が予定を

超えて延長している

◆そうすれば緊迫会話をさばけるのか

1)自分から始める

まずは自分が口火を切る

2)状況を観察

参加者の感情の高まり、自分のストレスが

起きていないかを確認する

3)安心させる

相手に敬意を示し尊重していることを示す

4)ストーリーを話す

相手の価値観に合致する新しいストーリーを創る

5)行動につなげる

上述の事例だと次のようです。

A部長、発言してもよろしいでしょうか(口火)。

皆さん声が大きくなっているようですから、

落ちついて話したいと思います(観察)。

たくさんの実績を残しておられる

A部長のご意見もっともだと思います(敬意)。

A部長が押しておられる工法は、確かに品質がよく、

お客様満足につながると思います。

しかし原価が高く工期も長くなるおそれがあります。

そこで、ここはやはりB所長の押すB工法で

スタートすることがよいと考えます。

なお、A工法を得意とする協力会社には、

〇〇工種を施工していただくのがよいと思います

(ストーリーを話す)。

これでよければ、早速営業担当の私が、

お客様に同意していただくようお話しします(行動)。

「緊迫会話」をうまくさばけるようになると

もめ事が減って組織がまとめり、

雰囲気も良くなるでしょう。

「緊迫会話」の対処法は、以下の書籍に詳しく

書かれています。

興味ある方はぜひお読みください

「クルーシャル・カンバセーション」

Kerry Patterson著

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【編集後記】
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台風が東日本に接近しています。

私は新幹線が止まることを予想して早めの

移動をしました。

くれぐれもご安全に。

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