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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2023年9月22日
NO2174
◆トム・ホーバスヘッドコーチは、どのようにして
バスケ日本代表を強くしたのか
バスケットボール日本男子チームは、48年ぶりに
自力での五輪出場を決めました。
その采配を振ったのは、2021年に
女子バスケットボールチームを東京五輪の
銀メダルに導いた名将トム・ホーバスヘッドコーチです。
ホーバスコーチはどのようにして、日本チームを
強くしたのでしょうか。
それは「愛される叱り方」にあるようです。
◆「ロジカル」に叱る
ホーバスコーチが叱るときは、徹底した調査・分析をし、
データを活用します。
足の角度から、ディフェンス、アーチの角度に
いたるまで、こと細かに観察し、指摘するこだわりで、
選手たちも「とにかく細かい」と舌を巻くほどです。
つまり、すべての指摘にデータや科学に基づいた
きっちりとした根拠・エビデンスがあるため
叱られても納得感があるのです。
建設業でいうと、「気合い入れて原価下げよ」と
いうのではなく
「〇〇工種をVE手法で考えて10%原価低減させよ」
のように理屈だっていう必要があるということでしょう。
◆「アジャスト」し続ける
ホーバスコーチはよく「アジャスト」という
言葉を使います。
これは「適応する」ということです。
以前、自分が教えられたやり方を良しとせず
知識を時代に適応させてアップデートする努力を
続けてきました。
建設業でも、従来の方法だけではなく、新技術新工法、
ICT化など、時代に合わせた提案を考えよということです。
◆心情を理解し、フォローする
叱るときは、相手に対して理由を丁寧に、
証拠立てて説明します。
さらに、必ず、その後には、フォローを入れることを
心がけているそうです。
「その体制で作業をすると腰を痛めるおそれがあるので、
強い口調で言ったんだ。
びっくりさせて申し訳なかった」
という感じです。
◆節度を持って叱る
コート上でのホーバスコーチの語気は強く、
気迫はありますが、決して、人を傷つけるもので
あったり、ヒステリックなものではありません。
選手たちを鼓舞するための「計算された叱り方」
という印象を受けます。
例えば「お前」といった呼び方はせずに、
名前を呼ぶ。
「こうしろ」という命令口調でなく、
「なにをやっているんですか?」と問いかける。
厳しさを残しながら、なるべく丁寧な言葉で
伝えるからこそ、相手の心に届くようです。
◆「リスペクト」の気持ちを持つ
ホーバスコーチは、選手に対して
「リスペクト(尊敬)」の気持ちを持っています。
また選手同士も、後輩が先輩に遠慮するといった
悪い習慣をなくすために、
「コートの上では先輩後輩は関係ない」
と言って聞かせました。
フラットな関係性がコミュニケーションを
活性化させるからです。
建設業でも「上意下達」の考え方が残っていますが、
古い考え方は捨て、フラットに接するようにしたいものです。
このように令和の「鬼監督」は、昭和タイプの
頭ごなしに伝える「鬼軍曹」とは、異なるようです。
建設業でも、新時代の鬼軍曹を目指しましょう。
東洋経済オンライン 9月15日岡本純子著の記事を
一部参考にしました。
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【編集後記】
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昨日は幹部社員研修でした。
その際「NO2理論」を話しました。
「会社を潰すのは社長、会社を大きくするのはNO2。」
もしも会社が大きくならないとしたら、
それはNO2の責任です。
一流のNO2になってほしいものです。
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