社長ブログ

現場ではなぜお酒を飲んでコミュニケーションをとるのか【がんばれ建設2178】

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がんばれ建設 
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2023年10月2日
NO2178

◆現場ではなぜお酒を飲んでコミュニケーションをとるのか

私は出張が多く、

夕食は新幹線内にて駅弁を食べるか、

到着地にてお店を探して食べます。

ところがなかなか良さそうなお店が

見つからず時間が経つことがよくあります。

そんなときに役立つのが、

居酒屋探訪家 太田和彦さんが書かれた

「居酒屋味酒覧」です。

本書には太田さんが実際に訪問された

全国各地の居酒屋が紹介されています。

まさにいい酒いい肴が出されるお店です。

太田さんの著書

『人生を肴に ほろ酔い百話』

には次のように書かれています。

「わが人生に酒が離れることはなかった。

学生時代はカネがなく、

本格的に飲み始めたのは、

入社した会社の先輩と通った

銀座の居酒屋「樽平」からだ。

お前はどう思うと問われて考えを述べ、

続く先輩の言葉を聞き、論を交わし、

少しくだけると噂話、バカ話、失敗談で

笑って互いを知ってゆく。

酒とはなんと良いものか。

社会に出ると、

人との付き合い席には必ず酒があった。

酒はこれから親しくなろうという

挨拶代わりであり、

心を裸にして話すための潤滑油であり、

決意を込めて切り出すための勢い付けであり、

失意の友を慰める心であり、

失敗の悔しさを流し去る手段であり、

まことに酒というものは

人を育てる必需品だった。」

私がダム現場に勤務しているころは、

「一日十五日(ついたちじゅうごにち)」

といって、

毎月1日と15日には安全祈願と称して

現場の皆さんと一杯やっていました。

また現場近くの居酒屋には、

地域の消防団の方々が集まって

お酒を飲んでおり、

意気投合して一緒にスキーやテニス、

山登りを楽しみました。

まさに私の建設人生はお酒に彩られました。

中国の唐の時代に、

于武陵(う ぶりょう)作の「勧酒(かんしゅ)」

《酒を勧(すす)める》という題名の

詩があります。

これを井伏鱒二さんは次のように訳しました。

この杯を受けてくれ

どうぞなみなみ注がしておくれ

花に嵐のたとえもあるぞ

さよならだけが人生だ

現場では別れはつきものです。

また、ハタ コンサルタント株式会社起業後も

たくさんの別れを経験しました。

送別会の時には、

必ず「勧酒」の詩を思い出します。

いい酒いい肴に囲まれて

過ごしたいものです。