AI時代に生き残る建設技術者に必要なスキルとは【がんばれ建設2181】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2023年10月11日
NO2181
◆AI時代に生き残る建設技術者に必要なスキルとは
2022年10月、岸田文雄首相が
「5年で1兆円をリスキリングに投じる」
と所信表明演説で述べました。
建設技術者にとって、
リスキリング(新たなスキルを学び直すこと)
は必要なことです。
スキルは年々陳腐化していくため、
新しいスキルを身につけていくために、
「リスキリングをし続ける」ことが大切です。
建設技術者に必要なスキルを
以下の4つに分類してみましょう。
1)生き残る、強いスキル
2)生き残る、弱いスキル
3)消えていく、強いスキル
4)消えていく、弱いスキル
1)生き残る、強いスキルとは
一番大切なのは、「生き残る、強いスキル」です。
過去に例がない新技術、新工法、ICTで施工するスキル、
予算を大幅にオーバーしたり、
工期が大幅に遅延する状態の現場を原価低減、
工期短縮するスキルもこれに当たるでしょう。
2)生き残る、弱いスキルとは
次に大切なのは、「生き残る、弱いスキル」です。
さほど専門性の高くない施工スキルです。
他の誰が行っても同じように施工するスキルです。
施工実績の多い工事や、難易度の低い工事です。
今後も必要ではありますが、置換え可能な
スキルであり「弱いスキル」でしょう。
3)消えていく、強いスキル
「消えていく、強いスキル」については、
仕事をするために必要なスキルですが、
いずれ頼れなくなる、手放さなくては
いけなくなるものなので、注意が必要です。
例えば、パソコンで表計算ソフトや
CADソフトを正確、素早くに操作するスキルや、
測量を実施するスキルなどは、
今後生成AIなどに次々と代替される
可能性があります。
このような作業系の仕事が得意な方は
リスキリングによって、
異なる分野でそのスキルを活かせるように
していく必要があるでしょう。
4)消えていく、弱いスキル
「消えていく、弱いスキル」は
固執してはいけない、手放すべきスキルです。
以前施工したときにうまくいったという
旧態依然とした仕事の仕方である
「過去の栄光」や、「ICTなど使わずに手でやった方が早い」
といって従来のやり方にこだわる人が有するスキルは
「消えていく、弱いスキル」です。
新しいスキルを身につけ、
自分自身を成長させることは
とても重要なのですが、
気をつけるべきことがあります。
それは
「特定のツールを使えるようになることで、
終わってしまわないこと」
「ツールを使えるようになることで、
リスキリングが完了したと思い込まないこと」です。
なぜならそのツールそのものも、
どんどん新しくなっていくからです。
大切なことは、外部環境の変化とともに
「自分を成長させ続ける」スキルそのものを
身につけ、習慣づけることです。
毎月1冊以上の読書をする、
3ヶ月に1回は外部研修に参加する、
日経コンストラクション、
日経アーキテクチャー、
電気と工事などの技術誌を購読して
最新情報を取り入れることなどが
欠かせません。
建設技術者のリスキリングを支援する目的で
「建設技術動画 見放題サービス」
を開始しました。
毎月定額料金で、原価低減、工期短縮などの
建設技術動画を全社員が見放題というものです。
詳しくは、以下をご覧ください。
『新しいスキルで自分の未来を創る?
リスキリング 【実践編】』後藤宗明著を
一部参考にしました。