なぜ大谷翔平選手はグランドのゴミを拾うのか【がんばれ建設2195】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2023年11月15日
NO2195
◆なぜ大谷翔平選手はグランドのゴミを拾うのか
大リーグで活躍している大谷翔平選手は、
高校1年生の時に、目標達成シートを
作成していました。
大谷選手が作成した目標達成シート
そこには、真ん中に
「ドラフト1位8球団」と書かれています。
それを達成するために、
スピード160km/h、コントロール、変化球などと
目標項目が書かれています。
驚きなのは、目標項目の一つに
「運」と書かれていることです。
運がなければ、ドラフト1位に
8球団が指名してくれないだろうということでしょう。
そして「運」をよくするために、
ゴミ拾い、あいさつ、道具を大切に使う、
審判さんへの態度などと書かれています。
時折、大リーグの球場で
ゴミを拾う大谷選手の姿が話題となっていますが、
これは高校1年生の時から
やると決めていたことなのですね。
ところで、ゴミを拾っても、
審判さんへの態度に気を遣っても、
直接ドラフト1位指名にはつながりません。
これは「恩返し」といい、
お世話になっているグランドや審判に
恩を返す行為です。
一方、「恩送り」という言葉があります。
これは、受けた恩を、受けた人にではなく、
別の人に返すことを、「恩送り」といいます。
上記の例で言うと、
ゴミを拾ってもらったグランドキーパーや、
丁寧な態度をとってもらった審判が、
「大谷選手はいいやつだ」と
回りの人に言うかもしれません。
それを伝え聞いたプロ球団のスカウトが、
大谷選手をドラフト1位指名するかもしれません。
建設現場で働く人たちが
「恩返し」や「恩送り」が行うと、
現場運営がスムーズに行われるようになるでしょう。
その結果、品質不良や事故が減るかもしれません。
「恩返し」「恩送り」は
人に何かを与えることですが、
これを行うと気持ちがよくなると言われています。
これを「ヘルパーズハイ」と言います。
ヘルパーズハイとは、
「人に親切にすると、自分の幸福度が上がる」
という現象のことです。
脳科学の世界では、
人に親切にするという行為は、
脳の報酬中枢が活性化し、その結果
ドーパミンが大量に分泌されることが判明しています。
つまり人に親切にすると、
良い気分、すなわち「ハイ」になるのです。
現場のゴミを拾う
トイレを掃除する
ガードマンさんに温かく接する
現場の方や、近隣住民に元気よくあいさつをする
こんな行為が、現場を明るくし、
「恩返し」「恩送り」が増え、結果として
好成績の現場になるでしょう。
アメリカの心理学者、アダム・グラントの著書
『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』
(三笠書房)に、次のように書かれています。
『24歳以上のアメリカ人2800人を対象にした
ある調査において、ボランティア活動をすると、
活動から1年後の幸福度、人生の満足度、
自尊心が高まり、うつ病が軽減した』
この文章を書いていると、大谷選手が
全国の小学校2万校にグローブを贈ったという
ニュースが飛び込んできました。
大谷選手のよい行いを
少しはまねてみたいと思います。
『恩送りの法則』若山陽一郎著を
一部参考にしました。
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【編集後記】
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11月から12月にかけて、研修ご依頼が多く、
全国を駆け回っています。
寒暖の差が大きいため、特に喉を痛めないよう
龍角散ダイレクトが手放せません。
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