なぜ社員は不正行為の傍観者になってしまうのか【がんばれ建設2201】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2023年11月29日
NO2201
◆なぜ社員は不正行為の傍観者になってしまうのか
第36回全国中学生人権作文コンテスト中央大会にて
内閣総理大臣賞を受賞された
旭川市立永山中2年 紙谷桃歌さんの
「日本のいじめ対策は間違っている」
が話題になっています。
作文内容はこちら
いじめを防ぐためには、いじめを見かけた人が
傍観者にならずに、ストッパーになることが必要で、
ストッパーになるためには3つの条件がある
と論じています。
(以下抜粋です)
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一つ目は,正しい善悪の判断ができること。
二つ目は,自分の意見を持つこと。
そして三つ目は,他人の意見を尊重すること。
日本人はこの三つの中の一つ目と三つ目は
とても良くできていると思うのですが,
二つ目の「自分の意見を持つ」に関しては
意識できていない人が多い気がします。
日本人は周りに合わせることを良しとするので,
協調性にとても優れているのですが,
いじめの場合,この特徴は悪い方向に行きがちです。
いじめは大抵一人対大勢なので,周りの人達は
自然と人数の多いいじめる側についてしまうのです。
こういう場合には,
自分の意見を持ち,周りに流されず
きちんと主張することが重要になります。
私はこれこそが今の日本人が
「いじめのストッパー」になるために
最も必要なことだと思います。
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最近、コンプライアンスに関する
研修依頼を多く受けます。
対象となる不正行為は以下のようです。
・ハラスメント
(上司から部下へ、元請から下請への
パワハラ、セクハラ)
・キックバック
(協力会社に支払ったお金の一部を
現場担当者が現金で受け取ること)
・原価付け替え
(ある工事の赤字を防ぐために、
原価を他の工事の原価に付け替えること)
・横領・窃盗
(協力会社から商品券を受け取り私用で使う、
現場の資機材を他で売却する)
もちろん罪を犯した本人が悪いのは当然のこととして、
うすうす気づいていたのに、
見て見ぬふりをしていた周囲の方が、
傍観者になってしまっていることも大きな問題です。
前述の作文に書かれているように、
周囲の方が自分の意見を確かに持ち
ストッパーになる必要があります。
そして、「悪い事は悪い」と
当事者に対して対処しておれば、
職場から犯罪者を出さずにすむでしょう。
不正行為のない、建設業界にしたいものです。