なぜ社員は、会社や社長に対して愚痴、不平、不満を言うのか【がんばれ建設2206】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2023年12月11日
NO2206
◆なぜ社員は、会社や社長に対して愚痴、不平、不満を言うのか
池川クリニック院長、医師池川明先生は、
親の不平不満ばかり言う娘さんに
次のように問いました。
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娘「どこにも連れて行ってくれなかった、
怒ってばかりいた、ほかの兄弟には優しいのに
私には何もしてくれない。」
池川先生(以下池川)「本当に、どこにも行ってないの?」
娘「いえ。小さい頃は、家族で遊園地に何度か行きました」
池川「私には何もしてくれないって言うけど、
小さいとき、朝ごはんはどうしていたの?
自分で作っていたの?」
娘「いえ。お母さんが作ってくれていました」
池川「そう。学生時代、お弁当だった? 給食だった?」
娘「高校生のときは、お弁当でした」
池川「そのお弁当、自分で作っていたの?」
娘「いえ。お母さんが毎日作ってくれました。
でも、ほかの子もみんなそうですよ。
そんなの当たり前です」
池川「あのね、お母さんは、隣の家の子のためには、
毎朝ごはんは作らないでしょう?
あなたのためだから作るんだよ」
娘「私のため?」
池川「そうだよ。娘のためだから、
わざわざ早起きして毎朝お弁当を作って、
朝ごはんも作って送り出してくれたんじゃない」
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「ありがとう」の反対語は「当たり前」です。
この娘さんは、お母さんが自分のために
朝ご飯やお弁当を作ってくれたことを
「当たり前」と思っていたため、
愚痴、不平、不満ばかり言っていたのでしょう。
同じことが、建設会社の
経営者と社員との間でも起きています。
会社や社長に対して、
愚痴、不平、不満を言う社員をよくみかけます。
そういう人に限って、毎月給料を支払われていること、
作業着を支給されていること、
ときには懇親会を開いてくれることは
当たり前のことだと思い、感謝の気持ちを持っていません。
「当たり前」でなく「ありがとう」と
思うことができる力を感謝力と言います。
感謝力が低いと、
お客様が工事をご依頼いただくこと
協力会社が現場で作業をしていただくこと
近隣住民が工事に協力していただくこと
部下が自分の指示に従ってくれること
を「当たり前」だと思い、感謝の気持ちを持てず、
いつも愚痴、不平、不満ばかりを口にするようになります。
愚痴、不平、不満を口にすると、
脳がマイナスの刺激を受け、
活性化しなくなると言われています。
その結果、一流の仕事ができなくなります。
一流の建設技術者になるためには、
感謝力を高める必要がありそうです。
『魂の教科書』池川明著を一部参考にしました。