現場で働き続ける技術者をどのように評価するとやる気が下がらないのか【がんばれ建設2208】
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2023年12月15日
NO2208
◆現場で働き続ける技術者を
どのように評価するとやる気が下がらないのか
現場で働く人たちの人事評価をどのようにすればよいか、
という質問をよく受けます。
異業種ですが、技術者や技能者のような
専門職を評価する会社の事例を紹介します。
以下、日経MJ
2023/04/12 P1 , 2023/08/3 P6
を一部引用します。
===================
「お客様の耳にはSサイズのイヤーピースがお薦めです。
飛行機の離陸音を試しに流すので、
ノイズキャンセリング機能の効果を比べてみてください」
ビックカメラ有楽町店(東京・千代田)で
ワイヤレスイヤホンを選ぶ女性客に、
オーディオコーナー主任の百武征美さんが話しかけた。
この女性客が百武さんに薦められたものに替えると、
大音量の離陸音がほとんど聞こえなくなった。
百武さんは
「知見がたまり、今では耳を見ただけで
最適な品が分かるようになった。
接客時以外でも、横切る人の耳をついつい見てしまうほど、
耳を観察する癖がついてしまいました」
と苦笑する。
全国で45の直営店を展開するビックカメラでは、
およそ3000人の販売員が働く。
そのうち管理職に就けるのは5%程度。
「ずっと販売員でいたいと希望する社員が多い一方、
キャリアを築きにくい状況が続いていました」
と人財開発部キャリアデザイン室の原澤友之室長は話す。
ビックカメラは9月から、
家電などの高い専門知識を持つ販売員に
管理職と同水準の給与を支払う人事制度を発展させる。
一つは特定の分野の知識を持ち、
販売員の模範となる行動をとり、
店舗の各階を取り仕切る「フロア統括」と
同等の給与が支払われる「マイスター」。
さらに公的資格に裏付けられた知識を持ち、
副店長並みに処遇される「シニアマイスター」、
業界屈指の知識を持ち、店長並みの待遇を受ける
「エグゼクティブマイスター」がある。
さらに、「エキスパートマイスター」は
特定の商品における高い専門知識を有する者の資格である。
===================
耳を見ただけで、
その人に合うイヤホンの大きさが分かるとは、
すご技ですね。
建設業界にもこのような「マイスター」は多くいます。
砂を口に含んだだけで粗粒率が分かる人
上を向いただけで、時間雨量が分かる人
音を聞いただけで発電所タービンの調整重りを付ける位置が分かる人
このような方々を「マイスター」として
評価する人事システムが必要でしょう。
多くの建設会社では
入社して20年ほどは現場で働きますが、
その後内勤になり、管理職になる人と、
そのまま現場で働き続ける人に分かれます。
建設会社は現場でしか稼げませんから、
現場で働き続ける人を高く評価する仕組みがないと、
利益を出し続けることはできません。
ビックカメラのように、
「シニアマイスター」
「エグゼクティブマイスター」
「エキスパートマイスター」
などの評価基準を設定することで、
現場で働く方々のやる気を上げることが必要です。
一方、管理職になる方には、施工管理とは異なり
組織管理をするために必要なスキルが必要です。
ハタコンでは「幹部社員育成3ヶ月コース」を開講し、
管理職として必要な組織管理スキルを
身につけるための研修を開講しています。
「幹部社員育成3ヶ月コース」
2024年1月開講
オンライン講座(全国どこからでも参加できます)
詳しくはこちらです。
★開催予定のハタコンセミナー
詳しくはこちらをご覧ください。