社長ブログ

工事施工時に心が折れないようにするにはどうすればよいのか【がんばれ建設2215】

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がんばれ建設 
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2024年1月12日
NO2215

◆工事施工時に心が折れないようにするにはどうすればよいのか

現場運営をしていると、

思い通りにいかないことの方が多いものです。

しかし、現場責任者はそれらの問題を乗り越え、

工事を竣工させないといけません。

問題が起きたときに、

心が折れないようにすることを「レジリエンス」と言います。

「レジリエンス」とは、自分を信じ

「なんとかなる」と思えるようになることです。

そのためには

「自己効力感」(自分ならできると考える)を

高める必要があります。

ではどうすれば「自己効力感」が

高められるのでしょうか。

まずは成功体験を積むことです。

「工期短縮できた」

「協力会社との交渉がうまくいった」

などのうまくいったことを、

日誌などに書いておき、

忘れないようにすると良いでしょう。

次に、身近な例を参考にすることです。

特に尊敬する上司や先輩の様子を見て、

まねをするとよいでしょう。

「尊敬する方が読んでいる本を読んでみる」

「昼休みの過ごし方を同じようにする」など

小さな習慣をまねると、その方を同じように

「できる人」に近づいたように思えます。

最後に健康状態を整えることです。

体の健康があってこそ心が健康になります。

睡眠、食事、運動など体によいことを行うことが大切です。

ところが、時としてどうしようもなく

落ち込んでしまうこともあるでしょう。

現場がうまくいかない、ひどく叱責された、

仲間や家族が不幸にあった、などです。

そんなときでも、自分を見失わず、

次のステップに進まなければなりません。

それを「ラジカルアクセプタンス」と言います。

これは、問題を受け入れる力です。

問題が起きてしまったことはしようがないので、

それを受け入れ、次に進もうと考える力です。

ラジカルアクセプタンスで、思い出すのは、

2014年ソチ冬季五輪フィギュアスケート

女子シングルに出場した浅田真央選手です。

金メダルへの大きな期待にプレッシャーを感じたのか、

ショートプログラム(SP)で、浅田選手は、

16位と出遅れてしまいます。

得意のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)

を含む全てのジャンプに失敗するなど、

普段の浅田選手では考えられないような状態でした。

SP終了後、浅田選手は

「このままでは日本に帰れない」

と思ってしまったそうです。

しかし、浅田選手はこの失敗を「受け入れ」ました。

翌日のフリースケーティングでは素晴らしい演技を披露します。

最初のトリプルアクセルに成功し、次々にジャンプを決めます。

スコアは自己最高の142.71。

16位から6位へと順位を上げ、入賞を果たしたのです。

私は、浅田選手には「ラジカルアクセプタンス」が

身についているのだと感じました。

浅田選手はSP終了後、ひどく落ち込んだことでしょう。

悔しい。辛い。悲しい。痛い。

しかし、ジャンプで失敗したという出来事を

「ああ、失敗しちゃった」と受け入れ、

明日どうするかという作戦を考えたことと思います。

「起きたことは変えられない」

とミスを受け入れたからこそ、

次のステップに進めたのでしょう。

ではどうすれば、「ラジカルアクセプタンス」を

高めることができるでしょうか。

それは日頃から、

小さなミスを受け入れる習慣を持つことです。

携帯電話を忘れて家を出たら

「きょうは携帯電話からの

余分な情報を見なくて済む」と考える。

新幹線を降り過ごしたら

「おかげで小旅行ができる」と考える。

バスに乗ろうとして走ったら

路面が濡れていってこけてしまい、

スーツが破れてしまったら

「スーツを新調するチャンスだ」と考える。

(すべて最近2ヶ月間に私に起きたことです)

「レジリエンス」と、「ラジカルアクセプタンス」を高め、

スムーズな現場運営をしたいものです。

天才たちの未来予測図 内田舞著を

一部参考にしました。