能登半島 地元建設会社の 奮闘にエールを送りたい【がんばれ建設2217】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2024年1月17日
NO2217
◆能登半島 地元建設会社の奮闘にエールを送りたい
能登半島を襲った地震の影響で、
土砂崩れや道路陥没が相次いでいます。
寸断された道路の緊急復旧を担っているのが
地元の建設会社です。
以下、地元建設会社の奮闘状況をお知らせします。
◆復旧状況
1月10日現在、車両が道路を緊急通行できるよう、
土砂の撤去や路面の補修などを手掛ける
「啓開作業」に取り組んでいます。
作業に臨んでいるのは、主に金沢市以南の
建設会社25社程度です。
道路では特に、地割れや段差などの被害が深刻です。
その埋め戻しに必要となる砕石が不足しているようで、
海路からの搬入も検討しているそうです。
◆くしの歯道路
道路の復旧が進む内陸部から沿岸部へ
“くしの歯状”に道路啓開の範囲を広げています。
片側1車線でも構わないので、
まずは通行可能なエリアの拡大を優先している段階です。
なお、能登半島内の主要な幹線道路は
1月9日午前7時の時点で緊急復旧が
約8割完了しているようです(国土交通省調べ)。
◆3日間のローテーションで回す
作業されている方々は、
半島北部の能登空港を前線基地とし、
基本的に現場付近で車中泊しています。
空港への行き帰りで時間がかかるためです。
加えて、被災地へ迷惑をかけないように、
食料や燃料を自前で調達しています。
ただし、過酷な状況なので、
連続で働けるのは3日間が限度で、
3日間のローテーションで各社やり繰りしています。
◆道路復旧の障害
啓開作業を進める上で問題となったのは
道路の損傷に加え、半島北部に至る道路での交通量の多さです。
金沢市内から能登空港までは平時だと約1時間で着きますが、
3日には約6時間を要しました。
一般車両の交通規制と道路の復旧が進んだことで、
現在では金沢市内から能登空港までの所要時間を
約3時間まで短縮できています。
道路では、パンクなどに伴う一般車両の乗り捨ても
交通の大きな阻害要因となっています。
法的には同意を得なくても移動できるものの、
レッカー車の手配などが間に合っていません。
半島北部で発災当初から携帯の電波が
つながりにくい状況が続いていることも問題でしたが、
5日には、石川県建設業協会で衛星電話を3台確保できました。
◆建設会社の復旧への貢献が、世間に知られていない
自衛隊が奮闘している様子は、よく報道されていますが、
地元建設会社の様子は世間に知られていません。
文句を言わずに頑張っておられることを、
より多くの人に知ってもらえたら、
不眠不休で復旧に当たっている現場の大きな励みとなります。
不休工事に関与されている方々に、
心よりエールを送りたいと思います。
日経クロステック/日経コンストラクション
真鍋 政彦著の2024.01.12記事を一部参考にしました。