なぜ昭和に育った人は、新技術やICTに抵抗があるのか【がんばれ建設2224】
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2024年2月2日
NO2224
◆なぜ昭和に育った人は、新技術やICTに抵抗があるのか
今まで思ってもいなかったことは、
たとえ目の前に現れても見えないものです。
マゼランが世界一周の航海を続けていたとき、
文明から長い間隔離されていた南の海の孤島では、
そこに住む人たちの目にマゼランの船が
見えなかったそうです。
彼らの想像を絶する巨大な船が、
水平線に姿を現わしても、それを誰も
船として認めることができなかったのです。
わたしたちは、
自分たちの価値観や世界観と
まったく異質なものは、見えないのです。
昭和の時代に、
「ばかやろう」「何やってんだ」などと言われて育った人は、
同じことを自分が言っても、
それがハラスメントだと気づきません。
「紙に書いて報告せよ」と言われて育った人は、
部下からメールやチャットで報告されると頭にきます。
ずっと図面を紙で見てきた人は、
タブレット端末で図面を見ることができないものです。
目に見えないものを「盲点」と言います。
何かに熱中すると視野が狭くなってしまうように、
一つの考えにこだわってしまうと
他のものが見えなくなってしまうのです。
「常識や先入観にとらわれない」
「ものごとをうわべだけで判断せずに、裏側や陰の部分にも注目する」
といった気持ちを忘れない人は、
「盲点」に目が行き届く人です。
自分の「盲点」(見えていないこと)に
気づく人を「盲点力」がある人と言います。
盲点力のある人は次の特徴があります。
◆「盲点力」のある人は、好奇心がある
◆「盲点力」のある人は、困難を困難と思わない
◆「盲点力」のある人は、改善意欲が高い
宮本武蔵の「五輪の書」には
以下の記載があります。
「目の付け方は、大きく広く付ける目である。
「観・見」二つの目があり、「観の目」を強く、
「見の目」を弱く、遠い所を近いように見、
近い所を遠いように見ることが兵法では必要不可欠である。
敵の太刀の位置を知っているが、
少しも敵の太刀を見ないことが、
兵法では大事である。」
「見の目(けんのめ)」とは、表面上に表れた動き、
相手の動作などを見ること。
「観の目(かんのめ)」とは、その奥に潜むものを観て、
相手の心の動きなどを感じること。
つまり「観の目」で見ることができる人を
「盲点力」があるというのです。
「盲点力」を高め、新技術、新工法や、
令和の価値観を社内で共有させたいものです。
『盲点力』多湖輝著 を一部参考にしました。
*************************************************
【編集後記】
*************************************************
私は昭和世代ですが、昭和に誇りを持ちながらも
令和に乗り遅れまいと走っているところです。
ただし、令和の新人の中に、
昭和的なところがある人もみかけます。
あまり世代を区切らずに、
時代の変化を見続けることが重要だと思います。
*************************************************