地震による家屋の倒壊から愛する人を守る【がんばれ建設2222】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2024年1月30日
NO2222
◆地震による家屋の倒壊から愛する人を守る
能登半島地震で石川県が1月20日までに
死亡の状況を公表した犠牲者100人のうち、
約9割にあたる91人が家屋倒壊によって
亡くなっていたことがわかりました。
阪神淡路大震災では、
古い木造家屋など10万4906棟が全壊しました。
能登半島地震でも、1月16日現在で、
2万1411棟の住宅被害が発生しています。
名古屋工業大学の井戸田秀樹先生は、
耐震基準が厳しくなる1981年以前に立った住宅は
耐震性が大きく不足している可能性が高い、
と言われています。
ちなみに、新耐震基準では、
震度6強~7程度の揺れでも家屋が
倒壊・崩壊しないことを基準としています。
耐震性が不十分な住宅は、2018年時点で、
全国に推計約700万戸あります。
耐震工事をすれば、
圧死等で被害を受けることが減るのですが、
費用がかかるということで断念されることが多いようです。
そこで、例えば
愛知建築地震災害軽減システク研究協議会では、
耐震補強効果が定量的に確認できる工法を評価しています。
例えば、天井や床はそのままで、壁に合板を貼る工法だと、
費用は従来の半額ほどで、自治体の補助を使えば、
ゼロから数十万円の自己負担で工事ができます。
愛知建築地震災害軽減システム研究協議会はこちら
実際に、私の両親が住んでいた実家(木造)は兵庫県ですが、
阪神淡路大震災後に耐震工事を行いました。
市の補助金を使い、数十万円の自己負担金で、
とても安心したことを覚えています。
住宅の耐震化が進めば、圧死する人も、
逃げ遅れて火災や津波に飲み込まれる人も、
避難所で辛い思いをする人も少なくなります。
本メルマガ読者は建設の専門家が多いでしょう。
ぜひ身近な愛する方の安全を守るために、
耐震工事を勧めてあげてほしいと思います。
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【編集後記】
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文中に書いた兵庫県の実家には、
阪神淡路大震災の時には両親が住んでいました。
地震の揺れで、洋服タンスが倒れ、父の頬をかすめました。
父に聞くと丁度その時、
寝返りを打ったのでタンスが顔を直撃はしなかったけれど、
そうでなければ今ここにいない、とのことでした。
改めて能登半島地震被害の、一日でも早い復旧を祈っています。
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