社長ブログ

どんな言い方をすると相手から「陰湿」と感じられるのか【がんばれ建設2232】

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がんばれ建設 
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2023年2月26日
NO2232

◆どんな言い方をすると相手から「陰湿」と感じられるのか

ハラスメントに関する

相談や研修依頼が多く寄せられます。

「厳しい言い方は建設業界の慣習だからやむを得ない」

ではすまされません。

とはいえ、ハラスメントはダメという

意識はずいぶん高まってきていて、

厳しいものの言い方は減った、という方が増えてきました。

一方、昨今増えているのは

「陰湿なフィードバック」です。

「直接的なフィードバック」や

「明確なダメ出し」を避けるようにした結果、

「本当は言いたいし、言わないといけないけど、

言えないので察してほしい」という気持ちで

フィードバックをしてしまうのでしょう。

しかしこれは逆効果で、受け取る側からしたら

「結局何が悪かったのかはわからないが、

相手が不機嫌なことは伝わった」となってしまい、

最悪の場合「陰湿である」と受け取られてしまいます。

そこで「陰湿に聞こえているかもしれない」

NGフィードバック3つを紹介します。

◆NGフィードバック1

「もうちょっとやってくれると思ったのに…」

とボソッと言う

遠回しにネチネチと言っている印象になってしまい、

受け手には何を指摘されたのか伝わっていません。

またボソッと言うことで本音感が出てしまうので、

受け手はかなり陰湿感が強く感じられます。

「KYKシートの対策欄は、

1行のみ書くのではなく、最低でも3行書いてほしい」

などと具体的に指摘する必要があります。

◆NGフィードバック2

「なぜおれが怒っているか、わかるか?」

この言葉を、新入社員や若手社員に言っても

「わかりません」としか言いようがありません。

そもそもミスしたこと自体が分かっていないこともあるでしょう。

部下に考えさせているようですが、

考えさせる対象が

「上司の感情」となってしまっています。

しかし、上司の感情は見えないため、

部下には陰湿感が残ってしまいます。

例えば、測量計算のミスがあったとき

「今後どうすれば測量計算のミスをしないか、考えてみよう」

といえば、理解することができるでしょう。

◆NGフィードバック3

「経営者目線を持て」

これらはよく使う言葉ですが、

若手社員にいきなり経営者の視点を

持たせようとするのは無理があります。

伝える相手の能力に合った

フィードバックをしなければ、

そのフィードバックは無駄になってしまいます。

一見正しそうなのに、結局何ができるかわからず、

嫌な感情しか残らない陰湿なフィードバックと

受け取られるでしょう。

「この図面を使って

現場で働く職人の立場に立って図面を書こう」

だと若手社員でも理解できるでしょう。

同じような立場の人同士で話す際には、

何も感じませんが、上位の人から言われると

大きなショックを受けることがあります。

例えば仲間から「バカ」と言われても

冗談と捉えられますが、

上司から「バカ」と言われると

ショックで立ち上がれないことがあります。

それは、あたかもビルの最上階から落ちてきた

パチンコ玉にあたるようなものです。

小さな玉でも上から落ちてくると「痛い」のです。

上司の無意識に話す言葉が、

部下や若手の心に大きな傷を受けることを

意識する必要があるでしょう。

リーダーは何気ない言動をしてはいけないのです。

『おもしろい人が無意識にしている 神雑談力』

中北 朋宏著を一部参考にしました。

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【編集後記】
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このところ、リアルとオンラインの

ハイブリッド研修が増えています。

とりわけ、オンライン参加の方々に

伝わっているかと心配になることがありますが、

アンケートによると熱心に参加していただき、

ありがたいです。

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