平均給与2279万円企業に学ぶ高収益企業の作り方【がんばれ建設2239】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2024年3月13日
NO2239
◆平均給与2279万円企業に学ぶ高収益企業の作り方
大阪市にあるキーエンスは、
売上高に占める営業利益の割合が54%に達し、
社員の年間平均給与が2279万円に上ります
(いずれも2023年3月期)
ではどのようにして、
そのような好業績を出せるのでしょうか。
『キーエンス解剖 最強企業のメカニズム』
西岡 杏著をより、その一部をご紹介します。
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2021年冬、工作機械用の部品を手掛ける
エーワン精密の山梨工場で、
「レーザーマーカー」と呼ばれる装置が故障した。
金属や樹脂などにレーザー光を照射して、
番号やバーコードなどを刻印するための装置だ。
エーワン精密は「コレットチャック」と
呼ばれる部品で国内シェア60%を占める最大手。
コレットチャックは「旋盤」という工作機械において、
加工物や工具を固定する役割を果たす。
使用する旋盤や加工物、工具それぞれの種類や大きさに応じて
コレットチャックに求められる仕様は異なるため、
エーワン精密の生産は「少量多品種」の極みだ。
どのコレットチャックがどんな仕様かを見分けるために、
レーザーマーカーによる刻印は不可欠だ。
「これまで通り、パナソニック製のレーザーマーカーを購入しよう」。
エーワン精密の室田武師専務取締役は
既存の生産ラインとの相性を考慮し、
同じメーカーのものを選ぶつもりだった。
ところが、思いがけない人物が室田氏に声をかけてきた。
キーエンスの営業担当者だ。
「レーザーマーカーを購入されるご予定ですか」。
まるで故障を知っていたかのようなタイミングに、
室田氏は驚きを隠せなかった。
種明かしをすれば単純な話だ。
この営業担当者は室田氏を訪ねる直前、
エーワン精密の別部署で
レーザーマーカーの販売を終えていた。
その去り際、いつもの習慣でこう尋ねた。
「他にお困りの方はいませんか?」。
それに対する答えが、
営業担当者を隣の建屋に向かわせたのだった。
それからの動きは速かった。数日後に再び来訪。
1分ほどで自らレーザーマーカーの準備を整え、
室田氏の目の前でデモを披露した。
訓練を積んだ口調で機能を紹介し、
質問への返事もよどみない。
納得した室田氏は、その場で購入を決断した。
パナソニックには、
故障直後に連絡を入れ、購入意向を伝えていた。
だが、パナソニックの営業担当者が電話をかけてきたのは
キーエンス製のレーザーマーカーを購入した後だった。
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この事例をまとめると次のようになります。
1)顧客ニーズの把握
現在進んでいる案件だけでなく
「他にお困りごとは?」と聞くことで
ニーズの掘り起こしをする
2)1次対応のスピード
見積り、企画をスピード対応する
3)技術営業
営業マンが技術に精通している
このことは建設業でも当てはまります。
次の案件情報を探り、見積スピードを上げる。
そして営業マンでも施工技術を身につけ、
すべて一人で対応できるようにすることで、
利益率の高い工事案件の受注が増えるでしょう。
高収益企業に学びたいものです。
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【編集後記】
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本文にて記載しましたが建設業にとって
営業力の強化は重要課題です。
経営者、幹部に向けて
マーケティングの講演会を開催します。
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