社長ブログ

増水した河川で2名が水死。施工計画のどこが不十分だったのか。【がんばれ建設2244】

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がんばれ建設 
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2024年3月27日
NO2244

◆増水した河川で2名が水死。施工計画のどこが不十分だったのか。

23年8月、大分県の砂防堰堤の工事現場で

現場代理人と作業員の2人が

水死した労災事故が発生しました。

その後、施工計画書のうち防災計画に

不備があった点が問題となりました。

事故当時、大雨警報と洪水警報が出ており、

1時間の雨量が65mmの豪雨に発達していました。

現場では40代の協力会社社員が、

4mほど掘り込んだ河川の床掘り基面内に

残っていた発電機を片付けようとして、

川に流されました。

さらに、助け出そうとした元請の60代の

現場代理人も流され、2人とも死亡しました。

元請会社は、以下の対策を実施していました。

・民間気象情報サービス会社から情報を収集

・河川に定点カメラを設置

・工事用道路を緊急時の避難路と設定

一方、以下の点が不十分と指摘されました。

・労働安全衛生規則575条の10に基づく土石流による労災の防止策の策定

・工事用道路が塞がっている場合の避難ルートの設定

・緊急時に避難するタイミングの取り決め

・出水期に備えて防災措置を追記した施工計画書の提出。

(労働安全衛生規則575条の10

 事業者は、土石流危険河川において

建設工事の作業を行うときは、あらかじめ、

土石流による労働災害の防止に関する規程を

定めなければならない)

4月より新たな工事が始まり、

施工計画を作成することが多いでしょう。

上記を踏まえて緊急時対策を

十分に検討しておきたいものです。

日経クロステック/日経コンストラクション

2024.03.13記事を一部参考にしました。

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【編集後記】
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桜が咲くの季節ですが、雨模様が続いています。

年度末工事追い込みの方はお困りでしょう。

災害級の大雨にならないこと祈ります。

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