リーダーにはなぜ「朝令暮改」が必要なのか【がんばれ建設2255】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2024年4月22日
NO2255
◆リーダーにはなぜ「朝令暮改」が必要なのか
「言うことがコロコロ変わる」「一貫性がない」とは、
部下が上司を批判する時によく使われる言葉です。
一方、現場は常に変化していますから、「柔軟に」対応すれば、
当初考えていた工法を変えることは重要なことです。
では、「一貫性がない」のと「柔軟性がある」のとでは
どう違うでしょうか。
「朝令暮改」という言葉があります。
文字通りの意味は「朝に命令したことを、その日の暮れ、
つまり夕方にはもう改める」ということで、
元をたどれば中国の古典『漢書』に由来します。
この言葉はビジネスで用いられるときには、
いい意味で用いられるときと
悪い意味で用いられるときがあります。
これは「Why」と「What」との違いです。
まずは「Whyレベルの朝令暮改」とは何でしょうか。
これはWhy、つまり物事を考える根拠や
理由がふらふらして定まらない、
いわゆる「軸がぶれている」という状態です。
この部分が定まらないようでは、
周りの人間は振り回されるだけで
全くいいことではないでしょう。
これに対して「Whatレベルの朝令暮改」とは何でしょうか。
これは、よって立つ「哲学」の部分は不動の状態で、
実現手段(What)をその場の状況に合わせて
変更させていくということです。
いわゆる「軸がぶれていない」状態です。
軸がぶれなければ、その場その場で
最適の手段に柔軟に対応していくというのは、
リーダーとしては必須の行動パターンです。
これを現場運営に置き換えて考えてみましょう。
「Whyレベルの朝令暮改」の場合は、
基本方針がぶれている状態です。
いつもは「安全第一」といいながら、
予算が厳しいと「安全」よりも「原価」を優先して
発注先を決めてしまうような状態です。
このとき、周りの人は
「言うことがコロコロ変わる」と感じるでしょう。
「Whatレベルの朝令暮改」とは、
例えば「安全第一」という考え方は一貫していますが、
どの工法を採用するかについては、
状況に応じて変化させている状態です。
例えば、原価は高いが安全性が高いA工法と、
安全性は低いが原価は安いB工法を比較したとき、
躊躇なく安全第一を基に、A工法を選択します。
その後、もしも現場状況が変わり、
A工法の安全性に不安が見つかれば、
また別のC工法に変更します。
このとき、周りの人は
「柔軟性がある」と感じるでしょう。
「Whyレベルの朝令暮改」は良くないですが、
「Whatレベルの朝令暮改」は躊躇せず行う方がよいです。
これは現場における必要なリーダーシップの取り方の1つです。
『Why型思考トレーニング』細谷 功著を一部参考にしました。
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【編集後記】
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今週を乗り切ると、GWです。
現場では、「GWまでに・・・を終わらせる」
などという話が多いことでしょう。
なんとか予定通り進め、
安らかにGWを迎えたいものですね。
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