部下の意見をくみ上げるのがうまい上司はどのようにしているのか【がんばれ建設2257】
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2024年4月26日
NO2257
◆部下の意見をくみ上げるのがうまい上司はどのようにしているのか
施工検討会にて
施工方法が半ば決まりかけているとき、
参加者の1人Aさんが手を挙げ
「ちょっといいですか?
その工法、確かに品質、原価面ではよいのですが、
安全面で問題があると思うのですが」
と言ったとしましょう。
そのとき、あなたが上司なら、どうするでしょうか。
「今さら、混ぜっ返すような話をするな」
とか
「そんなこと、あるわけないだろう」
などと言下に切り捨てる上司がいます。
一方
「そういう見方もあるな。ちょっと再度検討しなおそう」
と言う上司もいるでしょう。
仮にAさんの言うことが間違えていたとしても、
話した人をからかったり、責めたりしていると、
いずれ誰も意見を言おうとしなくなります。
健全な組織に必要なことは、異変に気づいた部下が、
「何かがおかしい」と率直に声をあげられる文化です。
そのためには、議論の中断を提案したいときに
誰でも使える言い回しや合図を事前に決めておくといいです。
最初から「言い方」が決まっていれば、
チームのメンバー、リーダーのどちらからでも、
立ち止まって状況を見直す必要があると発信できます。
「ちょっと意見があります」
「タイムです」
「イエローカードを掲げる」
「手をあげる」
また上司側も、言下に否定せず
「おもしろい意見だね」
「考えてみる必要があるね」
などという「言い方」を決めておくとよいでしょう。
はじめは、「タイム」と発言することにためらいがあり、
声をかけられた上司は身構えることが多いでしょうが、
繰り返し練習をするとごく普通に言えるようになります。
そしてその「タイム」がもしも間違えていたとしても
責めない風土が必要です。
100パーセントの確証が持てなくても、
いつでも誰もが安心して中断を言い出せる風土があれば、
施工に際して大きなミスを防ぐことができるでしょう。
まして、品質不良を言い出せなかったり、
労災隠しをなくすことができます。
言いたいことを言いやすい
組織風土を構築したいものです。
『最後は言い方』デビッド マルケ著を一部参考にしました。
*************************************************
【編集後記】
*************************************************
あすからGWという方もいらっしゃることでしょう。
その場合、現場養生がたいへんですね。
私は若いころ、GW間の現場留守番をよくやりました。
その後、GW明けにゆっくり休みをもらいました。
くれぐれもご安全に。
*************************************************