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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2025年9月8日
NO2437
◆40代年収1,000万円、土日完全現場閉所は可能なのか
日建連が10年ぶりに発表した
新たな長期ビジョンによれば、
2035年度には建設技能者が
最大129万人不足するという
試算が出ています。
私はこのニュースを見て、驚くというより
「やはり来たか」と感じました。
現場で働いている方なら
すでに実感があるのではないでしょうか。
若手が入ってこない、ベテランの引退が近い、
外国人技能者の確保も難しい??。
そんな中、10年後を見据えた目標が立てられました。
◆年収1,000万円
日建連は、
「処遇改善」「人材育成」「多様な人材活躍」の
3本柱を掲げています。
処遇改善としては、
・年平均7%以上の賃上げ
・40代での平均年収1,000万円超
・全現場での土日・祝日一斉閉所
など、かなり思い切った目標を設定しました。
これを見て、「本当にできるのか?」と
思った方も多いでしょう。
私も同じ思いです。
しかし、思い切ったビジョンを掲げなければ、
この業界は変わらないかもしれません。
◆社員化とキャリアアップ制度の本格活用
現実的な取り組みとして注目すべきは、
「社員化の推進」と
「建設キャリアアップシステム(CCUS)の
活用による退職金制度強化」です。
社員化により、技能者が安定的に雇用され、
休日を増やしても収入が減らない
仕組みを構築する。
また、レベル別掛金制度で
退職金1,000万円超を実現しようという
動きも見られます。
現場の上司として、
「社員化にどのように対応すべきか」
「CCUSのレベル登録をどう進めるか」は、
今後の大きな課題になるでしょう。
◆ドイツ式“見習い制度”を導入する
人材育成については、ドイツの
“アプレンティスシップ制度”を参考に、
技能者として雇用しながら、週末などに
OFF-JT(職場外訓練)を集中実施する
育成スタイルが提案されています。
OJTとOFF-JTの両輪による育成。
この仕組みが浸透すれば、若手の技術力も
大きく伸びるのではないでしょうか。
ここで問われるのは、
私たち現場のベテランが
「教える覚悟」を持てるかどうかです。
「背中を見て覚えろ」から、
「育てて引き上げる」へ。
昭和のリーダーから、令和のリーダーへ。
その覚悟を持てるかどうかが、
129万人不足という未来を変える
カギになると思います。
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【編集後記】
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10年後に40代年収1,000万円、
土日完全現場閉所はわかりやすい目標ですね。
私自身、これが建設業界全体で達成できるよう努力します。
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