新卒の離職を防ぐために指導員が行うべき2つのこと【がんばれ建設2316】
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がんばれ建設
~建設業専門の業績アップの秘策~
ハタ コンサルタント株式会社 降 籏 達 生
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2024年10月2日
NO2316
◆新卒の離職を防ぐために指導員が行うべき2つのこと
建設会社の経営者にアンケートを取ると、
お困りごとの上位に上がるのが、
社員の離職の多さです。
厚生労働省の調査(『新規学卒者の離職状況』)
によると、令和2年度における
新規学卒就職者(大卒)の離職率は、
入社1年目に離職した人は全体の11.6%、
2年目は11.3%、3年目は8.3%に達するという
結果が明らかになりました。
入社3年で約30%が離職しています。
某転職サイトには
5月のゴールデンウィークを前にして、
下記のようなコメントが掲載されています。
「転職するかどうか迷っている方は、
5月のゴールデンウィークを利用して
自身のキャリアを見直してみることを
お勧めします。
転職について考えることで、
自分のやりたいことが
見えてくるかもしれません。
このタイミングで、自身の思いに
向き合ってみてはいかがでしょうか?」
昨今の新入社員は、常にこうした情報に接し、
好条件の会社があれば簡単に転職していくのです。
そこで大切なのが、
ブラザー、シスター、メンターなどと呼ばれる
「指導員」制度です。
上司とは別に、年齢の近い先輩社員を
「指導員」として選任するというものです。
では、「指導員」はどのように
新入社員に接すればよいのでしょうか。
◆「体験談」を語る
新入社員が「辞めたい」と指導員に話したとき、
「辞めるのは止めよ」とか
「今辞めても得しないぞ」などと
言ってはいけません。
まして「君が辞めると俺が叱られる」では、
かえって辞めたくなるでしょう。
ここでは自身の体験談を語るのがよいです。
「私も新入社員の時は辞めたいと思っていたよ。
○○現場で・・・ということがあったんだ。
そのとき、協力会社の○○さんが
「君を頼りにしているよ」と声をかけてくれて、
そのおかげで今もがんばれているんだ」
などのようです。
そのことで、新入社員の共感を得て、
「自分もがんばろう」
「この先輩と一緒に仕事をしたい」という
相手のポジティブな発想が引き出されるのです。
◆「共に育つ」という発想
指導員に
「新入社員を育てないといけない」という
思いが強いと、負担を感じてしまうでしょう。
指導員には、親や学校の先生のように
新入社員を育成する責任はないと
思う方がよいです。
そして、
兄貴、姉貴のように接するのがよいでしょう。
そのことで、
指導員自身、自らの仕事経験を振り返り、
将来のキャリアビジョンが明確になりますし、
新入社員からもたくさんの刺激を受け
成長します。
つまり、「共に育つ」という意識が必要だと思います。
ハタ コンサルタント株式会社では
「建設業で本当にあった心温まる物語」
と題して、多くの建設技術者、技能者の声を
集めた書籍を発刊しています。
これを若手に読んでもらい
離職を防止したという会社もあります。
詳しくはこちらです。
動画版もアップしています。
PHP人材開発 2023年5月16日記事を
一部参考にしました。
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【編集後記】
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10月に入り、ハタ コンサルタント株式会社は
26期となりました
一層皆さんのお力になれますよう
社員一同がんばります。
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