若手技術者の「人間力」育成が会社を変えた
九州の社会資本整備を支える企業が挑んだ、育成の次なる一歩とは
福岡県を拠点に、国土交通省九州地方整備局の河川・道路・防災工事における
積算技術業務や技術審査業務を担う株式会社九州建設マネジメントセンター。
高い専門性を強みに、九州の社会インフラを支える重要な役割を果たしてきました。
同社は近年、新卒採用を本格化させ、若手社員の人間力育成に力を入れています。
その取り組みの一環として、2019年よりハタコンサルタントの研修を導入。
その背景と、社内に起きた変化について、お話を伺いました。

技術研修から人間力育成へ──変わりゆく育成の視点
設立から間もない頃は、土木技術や積算技術の研修に注力していたという同社。
しかし、仕事への向き合い方やコミュニケーションの重要性が増す中で、
「技術力だけでなく、人間力も高めていく必要がある」と感じるようになりました。
特に転機となったのは、平成31年に初めて新卒3名を採用したこと。
若手社員の早期離職が業界課題となる中、同社も「どのように育てていくべきか」と悩む中で、
ハタコンサルタントとの出会いがありました。
「日経コンストラクションに掲載されていた降籏代表の記事を見て、
 これは今の社内課題に合っていると直感し、ハタコンサルタントを訪ねて、研修の依頼をさせていただきました」

「能力 × 熱意 × 考え方 = 成果」稲盛哲学に基づく育成
導入の決め手となったのは、稲盛和夫氏の理念をもとにした「成果 = 能力 × 熱意 × 考え方」という
シンプルかつ本質的な方程式を交えたハタコン研修でした。
技術スキルだけではなく、「熱意」や「考え方」を育むことが、社会人としての成長に直結する。
そうした考え方が、社内でも共感を得ていきました。
若手とベテランの壁を越えて──組織が変わった
研修導入から数年が経ち、社内では確かな変化が生まれています。
「以前は、年配社員が若手にどう接していいか分からず戸惑っていました。
 けれど、研修を通じて『どう伝えるか』『どう育てるか』を学ぶことで、
 若手を育てるのは自分たちの役目だという当事者意識が芽生えてきました」
若手にとっても、外部講師による研修は新鮮で、自分の可能性を広げるきっかけに。
技術だけではなく、「社会人としてのあり方」まで学べる場となっています。

社内研修だけでは届かなかった領域へ
もともと社内で行っていた研修も、もちろん大切な場。
しかし、「教えること」に不慣れな環境では限界もありました。
「社内だけでは難しかった法律や文章の書き方、コミュニケーションの取り方なども、
 外部研修で補完できる。教育の幅が大きく広がったと思います」
世代を超えて続く、学びのリレー
新たな人事戦略のスタートからこれまでに新卒50名以上を採用してきた同社。
初期に入社した当時の若手は、後輩を指導する立場へと成長しています。
「今後は、若手の中でも“リーダー格”となるような人材の育成がカギです。
 次の世代を育てる中堅層を強化していきたいですね」
人材育成は一過性ではなく、「世代を超えて続くもの」。
そのために、今後も世代に応じた研修を継続していきたいと語ってくださいました。

ハタコンサルタントからのひとこと
毎年、若手社員にお会いするたびに、その成長ぶりに驚かされます。
彼らの成長を見守り、支える組織の土壌がしっかり育っている証拠だと感じています。
これからも、株式会社九州建設マネジメントセンター様と共に、未来を支える人材育成に伴走してまいります。