尾鈴電気株式会社 | "人が育つ会社"へ、変革と挑戦のものがたり
社員が定着しない――そこから始まった改革の第一歩
尾鈴電気株式会社は、昭和43年に創業し、翌年法人化してから56期目を迎える歴史ある企業だ。
2023年9月に代表取締役に就任した奥津社長が、入社したのは2018年(平成30年)。

「当時は、“夜10時退社、土日出勤が当たり前”というような働き方が根付いており、
若手社員が3年で辞めてしまうのが通例でした。
そんな会社を“変えなければ”という想いから、
社員の待遇改善と人材育成の重要性を強く意識するようになりました」
そうした課題意識の中、奥津社長は神奈川県建設業界での講演会をきっかけに、
ハタコンサルタントとの出会いを果たす。

ハタコンサルタントとの出会いがもたらしたもの
2019年2月、採用・人材育成説明会でハタコンサルタントの降籏社長の話を直接聞き、
「良い人が育つ会社」をつくるための“6つのポイント”を学ぶ。
その時に受け取った手紙は、今も奥津社長の机に大切に保管されているという。
「この会社が変わるためには、まず中間管理職を育てなければならないと痛感しました。
そこで、管理職層に向けた研修からスタートし、社員への教育体系づくりに取り組んできました」
2023年4月には、ハタコンサルタント主催のオンラインセミナー
「仕事と思うな、人生と思え」に管理職と共に参加。
共通言語が生まれ、組織内の会話にも変化が見え始めたという。

安全大会に“ヨガ”講師?――ユニークなアプローチも
ハタコンサルタントを通じて、安全大会にも新たな試みを導入。
2023年は、井上 静香 (ヨガインストラクター)による健康講話を実施した。
「社内では“なんで安全大会でヨガ?”と疑問の声もありましたが、
実際に受講した社員からは『体がすっきりした』『楽しかった』と大好評。
安全・健康・コミュニケーションの3本柱を意識する良いきっかけになりました」
過去には原口講師によるコミュニケーション講演も実施し、
“安全”という枠を超えた人間教育を目指している。
今期の行動指針:「周りに力を貸せる人」になる
尾鈴電気株式会社では、毎年決算後の7月に社長自らが“行動指針”を策定。
今年のテーマは以下の2つだ:
1. 自分一人で仕事をせず、周囲に力を借り、また貸せる人になること
2. 失敗を恐れず、自ら考え主体的に行動できる人になること
「社員が“俺が俺が”ではなく、互いに支え合える組織であってほしい。
また、ただ言うだけでなく、自ら行動に移す姿勢が何より大切だと思っています」
社内面談でも社員の発言は増えつつあるが、
“言っただけ”で終わらせないよう、行動こそが価値であると伝え続けている。

成功か、学びか。人材育成は“行動”から始まる
「たとえ失敗しても、それは“学び”に変えられる。
成功するか、学ぶか。その二択で人を育てていきたい」
働き方改革が叫ばれる今、尾鈴電気は人材育成を軸に、
持続可能な組織づくりに本気で取り組んでいる。
ハタコンサルタントとのパートナーシップのもと、同社の挑戦はこれからも続く。