2018-11-26 建設業の心温まる物語/日刊建設工業新聞掲載記事を引用

私には息子が3人います。長男が小学校3年生になった今年、だんだんと反抗期や親離れが始まっているためなのか、私が話しをすると反抗的な言動をするようになってきました。
私は一昨年から今年の4月までの1年以上の間、自宅から車で1時間以上かかる現場に従事していたため、早朝に出勤して夜中に家に帰る生活をしていました。朝も夜も子供たちと顔を合わせられず、週に1日、日曜日だけしか一緒に過ごすことがきませんでした。
そんな生活が続いていたある日、子どもからこんな言葉を言われました。
「友達のお父さんは、夕方仕事から帰ってきて一緒に遊んだり、宿題したり、夕食を食べているのにどうしてうちは違うの?」と。自分の心の中では、なんとなくそう思われていると感じていましたが、実際に言われるとショックでした。子供のために、転職も考えたこともありました。
それから月日が経ち、ある日仕事から帰ると長男が1通の手紙をくれました。手紙には「いつも僕たちのために朝早くから夜遅くまで仕事してくれてありがとう。そして、みんなが困らないようにしてくれてありがとう」と書かれていました。何も前触れもなく渡されたのでびっくりしましたが、改めて妻に確認してみると、「今年の大雪の時、寝る時間を削って除雪作業をするために出勤しているお父さんの姿を見て、大事な仕事だと息子なりに感じたから書いたみたいだよ」と、聞かされました。
息子からもらった手紙をきっかけにして、今まで以上に家族の支え、ありがたみを感じ、再度仕事の大切さを認識することができるようになりました。