建設業で本当にあった心温まる物語

森山建設株式会社(福岡県)・松田 照久/~父さんの姿がかっこいい~

2017-1-30 建設業の心温まる物語/日刊建設工業新聞掲載記事を引用

 私には、小学校の息子がいます。あるとき、息子と遊ぶ同級生たちに「将来お前たちは何をしたいんだ?」と聞いたことがあります。「警察官」、「消防署員」、「ゲーム作る人」、「サッカー選手」など、期待していたとおりの答えが返ってきます。さらには「社長」「お金持ち」と言う子どももいました。その中で息子は「現場監督」と言ったのです。

 私は「現場監督をやりたい」という息子に対して冗談ながらに、「こんな仕事やめとけ」と言ったことがありました。しかし、小さいときから、休日に会社でバックホウやローラーに乗せてあげていました。また自宅から近い現場を施工しているとき、息子は自転車で友達と現場を見に来ました。そして「父さんが作業員さんたちに指示を出していた姿がかっこよかった」と言ってくれたのです。息子の顔はうれしそうでした。私ももちろん飛び上がるほどうれしく思いました。その印象が強かったため「現場監督」になりたいと思ってくれたようです。

 最近、家の周辺で下水道工事を行っています。息子は、学校の帰りに立ち止まって見ています。先日も「現場の人や左官さんと仲良くなってきたぜ」と言いましたし、一番びっくりしたのは、「ガードマンさんの○○さん今日おらんかった」といって寂しがっていたことです。

 息子よ。左官さんやガードマンもいいけど、父さんと同じ現場監督になってくれるよな。